原田マハさんの作品は ずいぶん読んできたが
どれも 温かい流れを感じてきた。

この作品も
追い詰められた25歳の及川紫紋が
最果ての地にある食堂で
わけありの マリアという女性の下で働くようになり
常連客も温かく迎えてくれて~
という ハートフルな展開ではあるのだが

マリアの過去の事情が壮烈で
紫紋逃れてきた過去も 哀しく
まだ それに別の若い男性のハードな事情まで加わると
なんだかなあ あんまりだなあ~とばかり
そこに思考がいってしまって
ストーリー自体を楽しめなかった。

登場人物が ほとんど聖書から引用されているのも
ちょっと 気になってしまった。

一番気になったのは
紫紋が ここでの人たちと交流をしているのに
安否を気遣っている 母親や知人に
全く連絡しないというのも
やはり なんだかなあ~と思ってしまった。。。