ピアノの調律師が主人公の話は
初めて読んだと思う。
私自身も年代物のピアノを持っていて
調律を頼んだことがあるので
その作業など様子を目に浮かべることができて
わかりやすかったが
専門的な細かい部分は ちょっと難しかった。

鳴瀬はピアノの音から匂いを感じることができる。
以前は色を感じていたのだが
やはり調律師をしていた妻が亡くなってから
妻と同じように 匂いを感じるようになった。
そして 彼は交通事故にあうまでは
ピアニストであった・・・

亡くなった妻への思いが いつまでも消えない鳴瀬は
有能な調律師でありながら 寂しく生きている。

それぞれ違うピアノを調律する7編から構成されているのだが
5作目の後 東日本大震災が起き
その後の作品に大きな影響を与えたという。

私は音を聴いても 色も匂いも全く感じないけれど
色を感じるという人の話は聞いたことがあるので
やはり匂いを感じるという人もいるのかもしれない。