今回も前回 に引き続き、悪いお題の例を紹介して改良していきます。
<悪いお題の例②>
「玄関を開けたらなんと!いったい何があった?」
このお題の悪い点は、条件がなさすぎて、何でもアリになってしまう点です。
つまり『広いお題』です。
・家の中にはあるが、玄関には決して置かないもの
・家の中にすらないもの
・突拍子もないワケのわからないもの
これら普通は玄関にないもののすべてがお題に沿った回答となり、
その中から何が面白い回答なのかを探さなくてはいけません。
そもそも、単純に玄関に驚くような何かがあったというだけで、
笑いに繋がりやすいと言えるでしょうか?
かなリハードルが高いように感じます。
何でも当てはまってしまうお題は、
時として面白い答えを出しにくくします。
ある程度状況の限定(制限)がないと、良質なボケは生まれにくいのです。
もしこのお題を改良するとしたら…
「この家のドア、開けてすぐに閉めたくなった。
いったいなぜ?」
こうすることによって、玄関に「何かイヤだ」と感じるものがあったのか、
「何かの間違いだ」と感じたか、ドアになんかしらの仕掛けがあったのかに
おおよそ絞られます。
また、回答に閉めたくなった理由を含めるため、ストーリー性を持たせたり、
登場人物の心情などをプラスして回答することができるようになります。
玄関にあったものが原因なのか、玄関の外で起こったことが原因なのか、
それとも登場人物自身に原因があるのか。
条件により状況が制限されましたが、回答の幅は広がったと思いませんか?
ネット上に転がっているお題を出題する司会者をよく見かけますが、
それをしてしまうと「またそのお題か」と思われます。
そう思われないためには、お題が作れなくても改良できれば良いのです。
名司会を目指すなら、お題をアレンジする力を身につけましょう。
~つづく~