浜口庫之助 作詞作曲の『花と小父さん』という、ちょっと悲しい唄がありました。
オジサンとの組み合わせでチョット哀愁を誘うのがカバンです。
カバンを手にしたオジサンがトボトボと歩く後ろ姿、
頭も寂しく、カバンの重さで少し前かがみになっていれば更に雰囲気がでます。
近頃は猫も杓子もキャスターバッグですが、
あれをゴロゴロと引きずる姿は、哀愁とは無縁ですな~。
鞄は手に持ってはじめて雰囲気を演出するのかもしれません。
少年の頃に流行ったのが、
『MADISON SQUARE GARDEN』と書かれた紺色のスポーツバッグ。
はじまりはニューヨーク土産かと思いきや、日本の老舗カバンメーカー・エースが考案して販売したバッグとか。
1970年代の中学生・高校生の間で通学鞄として重宝されました。バッグの持ち主のあだ名がズバリ『マディソン』なんてことも。
アメリカやスポーツに憧れる中高生の心をつかみました。
MADISON SQUARE GARDEN は、日本で言えば、
後楽園ホールや武道館かもしれませんが、
『KORAKUAN HALL』や『NIPPON BUDOKAN』よりは、心をそそられたのかも。
マディソンバッグ(当時の表記では、マジソンバッグ)、
キャリーバッグがゴロゴロと忙しく行き交う中で、ふと懐かしいバッグを思い出しました。