髪の毛に白いものが見えはじめる酸いも甘いも嚙み分ける年齢のチョットしぶいおじさんを、ロマンスグレー などと言います。
年齢とともに毛髪が消滅する後頭部光頭化がすすむ髪の毛も存在感も薄いオジサンには、縁がない言葉ですが。
ロマンスグレー には全く縁がなくとも、避けて通れないのが バリウムグレー。
胃の検診で飲む、飲まなければならない、飲まされるのが バリウム。
ドロッとして重量感のある バリウム。
胃のエックス線撮影が終わると役割を終えたバリウムは下剤と共に体外へ放出されます。
もう大概にしなさいと言わんばかりの勢いで。
放出物をよくよく見ると、バリウムが入り交じりバリウムグレーと化しています。
なりたくてもナカナカなれない、ロマンスグレー。
なりたく無くてもすぐに出てくる、バリウムグレー。
日々進歩をとげる医療現場で、胃の検診にしぶとく生き残るバリウム。
そのしぶとさを見習いたい、仕事に淡泊なサラリーマンオヤジであります。
嗚呼バリウムよ、いずれは語り草となってしまうのか。