戦後の日本に来日したアメリカ軍人が、東京オリンピック前、東京タワー完成後の1950年代から撮り続けた貴重な写真集。
特筆すべきは、鉄道ファンであることから鉄道に焦点を当てた景色、カラー写真、そして、日本人以上に当時の日本を懐かしく語っていることです。
 
ここにも、日本人より日本を愛し日本をとらえた外国人がいました。
冒頭の自己紹介で、こんなことを記しています。
日本を見て回りたいという人には、新幹線は薦めない。車窓からの景色さえ楽しめなくなりつつあるからだ。日本を知りたかったら、在来線に乗って、景色を楽しみながら回るのがお薦めなんだ。在来線の特急を使うのはいいと思う。線路も正面からちゃんと見えるしね。私が長年愛用してきた「青春18きっぷ」は、在来線の回数券のようなものだけれど、せっかく日本に来た人には、こうしたものを使って、在来線の旅を楽しんでほしいと思う。また、外の景色を楽しめる鉄道は私鉄に多いので、「青春18きっぷ」はJR専用だが、私鉄の光景も堪能していただきたい。
 
貴重な写真とコメントが楽しめる希書。おすすめします。