札幌の中心にありながら広大な敷地を持ち自然豊かな市民の憩いの場である中島公園。いわくありげに構えた特別な存在ではなく、人々が当たり前に行き過ぎる、札幌の日常風景を成し、表玄関を大通公園とするならば、離れの奥座敷とでも言える中島公園。

 

その中島公園にひっそりと寄り添う札幌パークホテル

 

 

その名の通りパークが織り成す存在なのであります。

 

年数を経ているホテルですが、不自由や不便を感じることは無く、落ち着いて宿泊するには十分な設備を持ち、時間をかけて培われたサービス、更には従業員の方々のホテルへの想いが伝わってきます。

 

特に秀逸なのは朝食です。
道産の食材にこだわりメニューも豊富ですが、何といっても朝に相応しい味付けが、良き一日の始まりを予感させます。

 

朝だけにお腹に優しいスープが用意されています。
それもチキントマトベースと帆立ホワイトクリームベースの2種類があり、あっさりとしながらうまみが絶妙に引き出されています。

 

またお腹に優しいと言えば、野菜はボイルされたものも用意され、ウィンナーやベーコンも焼いたり炒めたものではなくボイルされて提供されます。

 

ジャムにいたってはイチゴ・オレンジマーマレード・ブルーベリーそれに北海道ならではのハスカップと多彩な顔ぶれで、こういった配慮に効率化と一線を画す一流ホテルのおもてなしを感じます。

 

朝食会場のすぐ横は中島公園。朝陽が降り注ぐ緑の公園に誘われ、久しぶりに夏の朝、爽やかな散歩を楽しむことができました。

 

早朝散歩を楽しまれている方が、すれ違う見知らぬ旅行者に笑顔で『おはようございます』と挨拶されるところにも、札幌の文化を感じます。

 

旅の良き日は、良きホテルから
価格だけでは表せられない価値があります。