10日のNHK大河ドラマ篤姫に大いに考えさせられるシーンがありましので、書きとめると致します。

 

それは、篤姫と大老井伊直弼が茶席で対峙する場面です。
篤姫と井伊直弼は時局に対する考え方が違い、時には対立する関係にありましたが、篤姫の 『一方聞いて沙汰するな』 という考えから、井伊直弼の話もじっくり聞いてみようということで実現した場でありました。
ここで、篤姫は井伊直弼がたてた茶を飲み、 『こんな美味しいお茶を飲んだことがない』 と正直に感想を述べます。この篤姫の偽らない真っ直ぐで大きな心が、それからの心を開いた会話を進めるきっかけとなります。そして最期には、お互いに立場こそ違え国を想う気持ちに変わりが無いことを理解し合い、もっと話をして行きたいと考えるようにまでなって行きます。

 

桜田門外の変という悲しい事件により、歴史は二人の思いが届かないところで進んで行ってしまいますが、ひと時の心温まるエピソードであります。

 

この話はサラリーマンにとって大いに参考になります。

 

一つは、
 『一方聞いて沙汰するな』 ということです。言われていることを鵜呑みにせず、必ず当事者にも直接話を聞いて判断することが、たとえ結論は違わなくとも、プロセスとして大切なことであり、現場主義が言われ続ける背景にもなっていると思います。
そしてもう一つは、
芸は身を助けるということです。井伊直弼が茶の名手でなければ、この場面は単なる堅いありきたりの話で終わってしまったかもしれません。
私事で恐縮ですが、こんなこともありました。私が新入社員の頃、人事担当がお堅い、いやお堅そうに見える係長さんでして、毎日退屈な研修が続いていました。そうこうする5月の中頃にオークスという有名な競馬のレースがあり、早朝の東京競馬場の指定席売り場に並んでいますと、目の前に見覚えがある後姿が、片方の耳に赤鉛筆をはさみ、もう一方の耳にはラジオのイヤホンをつけ、手には競馬新聞を握り締めていますが、しかし間違い無く係長さんではありませんか。お互い密かに一人で競馬を楽しみに来ていたのでした。それからお互いがうち解けあうのに時間はかかりません、その時以来、研修への姿勢が変わり、週末の競馬が益々楽しみになったことは言うまでもありません。

 

会社で仕事に熱中するのも良いですが、時には無駄とも思えることに真剣になることも大切なのです。

 

落語の文句にもあります 『若いときに遊んでない奴は思いやりが無くていけね~』 なんてね。
ガリ勉ばかりじゃいけませんぞ、時には遊び心がないと。

 

芸は身を助ける、正にその通り。

 

テレビでは、オスギとピーコ、KABAチャン、IKKO、クリス松村・・・・・が大活躍
ここでも、ゲイは身を助ける、ということですね。

 

さて、ここでオリンピックを題材に一句、
ペキンでは、カンペキン求めず、リラックス
字余りで失礼致しました。