今週は福岡・北九州に出張してきました。日本列島は西と東で暑さの度合いが違います。名古屋や大阪は東京より暑いと実感していましたが、どうしてどうして今年の北九州も負けず劣らず暑いです。羽田空港に帰って来て、どこか涼しく感じるほどの気候の違いを感じます。

 

そんな暑い時期の出張では、宿泊先のホテルでの快適な一夜にどれだけ癒され救われることか。

 

そんな出張のキーポイントの一つであるホテルの良し悪しを見分ける方法をお伝えしたいと思います。あくまで私見ですのでご容赦下さい。

 

それは石鹸です。
良い香りの石鹸が用意されているホテルは、まず間違いありません。

 

ともすればコストダウンの標的になりがちな石鹸ですが、宿泊すれば必ず使うもの。そして快適なシャワーや入浴を演出する大事な脇役でもあります。
石鹸をけちっているホテルは、まず間違いなく歯ブラシ・剃刀・タオルといった洗面用品やお茶などの飲み物もケチっています。

 

しかし、宿泊者の立場から言えば、ほんの些細なことかもしれませんが、こういったところに顧客を想うサービス精神を感じたりするものです。

 

コストダウンして価格を抑え顧客を呼び込もうという戦略が見え見えです。

 

同じ価格でも、何とかギリギリこの価格でお客様に快適に宿泊して頂きたいと想った上での価格設定とは大いなる違いであり、
この考え方の違いが石鹸に表れるのではないかと、長年の出張体験から想う次第なのであります。

 

備え付けの石鹸の良し悪しにサービスが見え隠れするのは、何もホテルだけにあらず、デパート、空港、商業ビル、喫茶店、居酒屋、レストランなどにも共通することかと想います。

 

個人的な話で恐縮ですが、羽田空港の石鹸は何とも心地よい香りがします。又、居酒屋さんによっては石鹸だけでなくモンダミンなどのうがい薬をサービスしているお店もあります。

 

ちょっとした心遣いにそのお店や施設のサービスに対する考え方が表われるのではないでしょうか。私も評論家めいたことばかり言ってないで、これを他山の石としてお客様と接して行かねばなりません。

 

暑い夏の出張では、ホテルの部屋に入って涼をとるのが至玉の一瞬です。
ところが最近のホテルは部屋に入ってキーやカードキーを所定の場所に差し込んで始めて部屋の電源が入り冷房もスタートする仕組みになっていることが多くなってきました。
これも考え様によってはコストダウンばかりでなくエコロジーなことで結構なことかもしれませんが、暑い中やっと部屋に辿り着いた出張サラリーマンからするとチョットばかりガックリしてしまいます。
ホテルによっては、フロントでチェックインしている時に部屋のエアコンのスイッチが入り、部屋に入ると涼風が出迎えてくれるホテルもあります。こんな瞬間、いや~ここに泊まって良かったと感じるものであります。

 

マニュアル化された笑顔とサービス、サービスよりコストダウン、顧客の満足より利益、いつの間にかこういった方向に猛進して行くホテルは、遠からず閑古鳥が鳴く様になります。
1泊の利益は少なくとも、リピーターや固定客が多いホテルがいずれは安心して宿泊できる良いホテルとして不動の地位を築くでしょう。

 

石鹸侮る無かれ、
たかが石鹸、されど石鹸であります。