強力な執着心

代替品の有無で価値が決まるの?

同じように整列して
比較して順位をつけて
四捨五入


捨てても構わないよ
「もったいない」なんて
女々しいもんね


空っぽになっている気がするだけ
その心臓の近く
だから ひとつの価値が過大視されちゃうね
ほんとはちゃんとぎっしり詰まってるよ
ひとつしかないものがたくさん



軟弱な虚栄心

認知されたい外形も手探りだ

精一杯装飾して
後付けては塗り重ねて
偽装工作


嘘でも構わないよ
「裸になる」なんて
滑稽だもんね


空洞になっている気がするだけ
その心臓の奥が
そして ひとつも残らず通り抜けちゃうんだ
ほんとはちゃんとしっかり留まってるよ
ひとつしかないものが溢れるほどに


心臓の近く
その奥で


話したいことたくさんあるの

時間がいくらあっても足りない


伝わらないことがありすぎるから

日本語が足りない


窮屈なのは
広く浅い部屋のせい

ねぇ 気付いていたでしょ

私たち
同じ空気を吸って
同じ時間を過ごして
同じ悩みを抱いて
同じものを食べて
同じものを見て 聞いて 知っても
違うのよ


だから
言葉を交わして
行き違いが起きないように
細かな表情さえも大切にして

みんなの中のひとりじゃないから

ひとりできてるみんなだから

部屋の鍵は私が持ってるかもしれないよ

違う存在だけど
同じ時に迷うなら
来ればいい

私も行くよ
あなたを頼りに
いろんなものを失って
いろんなものを得た

信じてたものや
願ってたものは
泡になった


もう何が本物かは分からない

求めていたものは
なくなってしまった世界

手放したら戻れない世界

好奇心と引き換えに


留まることのできないもの

定まらない歪な個性

散らかる私は全て私
それなのに少しずつ変わってく



あの日はもう
此処にいない



誰かになりたい 左手 声

いつだって臆病

それだけは
唯一変わらない

胸の奥がノックするから
鍵は常に持っていて