- 愛執の鎖/秀 香穂里
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「愛執の鎖」 秀香穂里 CROSS NOVELS
★35歳で大手都市銀の課長「三浦」は、泥酔したはずみで部下の「大石」と一夜を共にする。
それを盾に「今夜だけ」と関係を強要され、抗いながらも快楽に溺れ、「大石」が約束どおりに離れようとすると突然の衝動で引き止めてしまう。
順調で平穏な生活に倦んでいた「三浦」は、「大石」の情熱に引き摺られるのを言い訳に身を委ねてゆく。
えー。随分前に読んだんですが、どうにもこうにも感想が書けず、今に至り。
結局はなんとも感想がなく。
「菱沢」目当てに購入した「小説Chara」vol16に掲載の「闇を抱いて眠れ」のがよほど楽しめたという困った作品です。
- 小説 Chara (キャラ) 2007年 07月号 [雑誌]
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つーことで、急遽「小説Chara」で面白かったものの感想を(笑)
ええ、まあ、「菱沢九月」目当てで購入したんですがの。
この雑誌を読んでちょっとなんだか不思議な感覚に陥りましたねえ。
というのはね。
風の入る自室でさ、夕方なんかにひとり読み耽っていたらさ、今ココがどこなのか?いつ。なのかちょっとわからなくなったのね。
ああ・・ワタシは今、子供の頃に戻ってる?
ココはあの頃のワタシのあの部屋?
黄色い薔薇の壁紙、安っぽいライティングデスク、クリーム色の本立て。そこにはお気に入りの「萩尾望都」の漫画・・壁に作りつけの天井まである本棚には、「LaLa」や「花ゆめ」「JUNE」や「ALLAN」「OUT」や「ぱふ」。
大好きな本と大好きな絵と、そんなものだらけのあの小さな部屋?
いいえ。
今は2007年の初夏。
あれから何年たっているの?
あの時ワタシが読んでいたのは「大J」。今読んでいるのは「小説Chara」のはず。
ココはあの時とは別の部屋。
でも・・・でもね・・・。
一体何処が違うと言うの?
何も変わってない。
掲載されている作品のラインナップも基本変わらない。
「時代物」「懐古モノ」「「サスペンスもの」「ハードボイルドもどき」。
読んでるワタシの精神年齢もまったく成長いたしていない。
何も変わってないんだな。やっぱり。
と、そんなおセンチ、私的ノスタルジック世界に陥りました「小説Chara」。
おススメは当然「菱沢九月」の「小説家は溺愛する」。
★「小説家は溺愛する」 菱沢九月
「小説家」シリーズの最新作。
もうすっかり出来上がった「佐々原」と「律」。そんなふたりの日常ですな。
「律」を手元において溺愛する「佐々原」の小説の作風に変化が。
それが毒舌評論家「誉田」の標的になり、「律」は心を痛めるが。
このカプがお気に入りのワタシは、文句が無いわけ。でも、出来上がったカプの話を書き続けるのはなかなかに難しいね。
今更アテウマ出してもしょうがないしねえ・・(苦笑)
「菱沢」の濡れ場は、やらしいくせに、情緒的エロが感じられて、スキ★
★「闇を抱いて眠れ」 秀香穂里
BAR「翠」のオーナー「武田」は店の前でボロボロの男を拾う。
拾った「男」は自分の名前しか思い出せない記憶喪失に陥っていた。
「直哉」というその男を放り出すことも出来ず、面倒を見る「武田」。
しかし、助けた時に「直哉」が呟いた「自分は人を殺したかもしれない」という言葉が気にかかり。
記憶喪失とか、人間不信とか、もう今更な設定だけれど、BL界ではもう意外な設定というのは存在しないので、そういう野暮はいいませんよ?
で、「愛執の鎖」より楽しめたのはなんで?と思ったら、こっちの主人公が基本、イイヤツだったからだな。
うん。ようは人間性の問題?(苦笑)
「愛執」では、主人公「三浦」は「ヤナヤツ」から悔い改める過程が、書ききれなかったって、それだけね。
★「好きなんて言えない!」 いおかいつき
部下の信頼も篤い、成熟したオトナの男「蓮沼」。
そんな彼が恋したのは仕事相手の若手デザイナー「薫」。
「いおか」ってさ。受けなんだか攻めなんだか、どっち?と思わせるのがスキなのかな?
「リロード」も受け攻めわからないように書いたといってたよね?
で、まあコレは今まで「攻めさせられてた蓮沼」が、ほんとは受けたかった。とそういう話。
これもサラリと読めました。
★「月ヶ瀬探偵の華麗なる敗北」 愁堂れな
レトロチック浪漫ミステリ。
昭和モダンの花咲く帝都に美貌の名探偵「月ヶ瀬薫」探偵登場。
没落華族の当主密室殺人事件に挑む。
残された一粒の美少年「雪緒」の不審な態度に、事件解決の糸が・・?
これがワタシを一番タイムスリップさせた作品。
昔のJUNEっぽい。
「愁堂れな」は初めて読みました。
と、まあ雑誌全部の感想書くのは出来ないけどね。
つか、ほんとは「愛執の鎖」の感想書くつもりだったのに。
あと、「秀」は「禁忌に溺れて」も読みました。
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