いくら正しく勉強していたとしても、合格のためにはある一定量の学習時間が必要である。
言い換えれば、そのハードルを越えることができれば高い確率で合格に到達できると思っている。
当然、勉強開始時の学力によって必要な学習時間は異なるけれども。
それが、1000時間なのか、2000時間なのかは分からないけれど、その必要最小限の学習時間を早くクリアすることが合格への近道になる。
従って、仕事を続けながらよりは、仕事を辞めて、少しでも早くそれをクリアした方が合格に近づくのは間違いない。
それが最も効率的な学習環境であろう。
しかし、現実的には、仕事を続けながら取り組まなければならないという人も多い。
医学部入学後の資金集めのため、家族のためなど理由は様々。
私自身、仕事を続けながら受験する道を選んだ。
この約3年間を振り返れば、やはり仕事を辞めた方がもっと早くに合格できたとは思う。
一方で、辞めなくて良かったと思うことも多い。
特に、この1年間に仕事で経験したことは非常に有益だったと感じていて、将来、医師・医学研究者になったときにも大いに役立つと確信してるからだ。
平日、仕事後の1-2時間の勉強、
休日はほとんどが勉強。
これは確かにしんどかった。
でも、それでも合格できたことは誇りに思うし、それが今後の糧にもなった。
それと、話は変わるが、医学部合格のための勉強ではあったものの、生命科学の学習成果は仕事の場でも度々感じられた。
私の仕事柄からすれば生物学に精通してる必要があるのは当然ではあるものの、生物素人の自身にとっては、生命科学の学習で得た知識が仕事でも使えることは少なくなかった。
これを体感できたのはとても楽しかった。
「あーそれ勉強したなー」っていうのが仕事を楽しくしてくれた。
医学部編入のための予備校は複数あるが、2010年秋からKALSの完成シリーズの受講を始めた。
医学英語、生命科学、小論文の3点セットからスタートして、最終的には数学、物理、化学についても基礎シリーズ以外の全てを受講した。
個人的には、学力に自信がないとか、何をやったら良いか分からないという人は、予備校に通うお金を工面できるなら受講すべきだと考える。
その最大の理由は、(特に生命科学に関して)膨大な学習範囲のどこに焦点を合わせて勉強すれば良いかを短期間で把握、理解することができるという所にある。
受験大学にもよるが、学士編入試験においてカバーすべき学習範囲は非常に広いため、重要な箇所(=出題確率の高い箇所)に焦点を合わせて学習するということが、短期間で合格するためには最も重要である。
特に、生命科学についてよく当てはまる。
学習範囲が広すぎても深すぎても非効率的である。
時間的余裕のある人は気にする必要もないが、私のように仕事をしながらの人間は注意すべきところである。
限られた期間で合格しなければならないのなら尚更である。
(単に学力を向上させるという目的であれば広く深くするべきであるが)
加えて、予備校には、過去の模試、各大学の過去問、面接試験情報などの有益な情報が揃っていることもお勧めする理由である。
面接試験情報の利用者は少ないように感じたが、実際の面接試験前には非常に役立った。
また、チューターや講師の先生から頂いた志望校選択や学習方法についてのアドバイスも正しく学習するために有益であった。

2012年は有機化学、2013年は力学&電磁気学を受講した。
また、2012年にはweb上で生命科学の問題に取り組める講座も受講した。
このweb講座の問題数は膨大であり、重要事項の記憶のために大活躍だった。

では、各講座を受講しての感想を簡単にまとめておく。
生命科学:生物の知識が完璧でない限りは必ず受講すべき。
新たな発見があるはず。
医学英語:英語に自信のある方は独学でもよい。
物理:学習範囲、重要事項を把握するという目的での受講を勧める。
実際には市販の問題集を併用しなければ合格圏に入るのは難しいと感じた。
化学:物理と同様。
数学:物理と同様。
小論文:物理と同様。



講師の方がおしゃっていた言葉に印象的なものがある。
「合格のためには、財力と体力が重要である。」
今年、合格を手にしてその言葉が正しいと感じた。
ちょうど1年前の今頃、不安ながらも心の奥で合格を想像し、入学後の生活に期待を膨らませていた。
このブログを開設して合格までの記録を残そうとしていた。
結果は不合格だった。
気持ちを切り替えるために少し時間がかかったけれど、もう1年間だけ戦うことを決意した。
最後の挑戦にすることにした。
7月に一校目、9月に2校目の合格をつかむことができた。
改めて、医学部合格までの軌跡を残すべく本ブログの更新を開始する。

具体的な受験校については後日まとめて記載するするつもりだけど、

どの受験校についても結果発表までの期間がとにかくしんどかった。

一次試験(筆記試験)後もそうだったけど、二次試験(最終試験)後の結果発表までの期間は特に辛かった。

自宅でも仕事場でも試験の事が頭から離れず、そわそわ、そわそわ。

背水の陣となった最後の受験校の試験後は精神的にどうかなりそうだった。

試験から結果発表までが6日間と比較的短かったのでまだ良かったが、これが受験校によっては2週間くらいになることもある。

想像しただけで吐きそうだ。

ただ、一つ気を付けたいのは、もし受験が続くのであれば、試験が終わった学校のことはなるべく早く忘れるということ。

それができないと次の試験のために良くない。

私の場合、一校目の受験後から二校目の試験日まで約1ヶ月間あったが、そのうち2週間を棒に振ってしまった。

最終試験の結果が気になって仕方がなく、次の受験に向けた切り替えができなかった。

学士編入試験という長期戦ではそういった気持ちの切り替えができるか否かが重要だと思う。

一般入試とは違い、数校受験して合格確率をあげることが大切。

だから、早く気持ちを次の試験に向けることが勝敗に大きく関わる。

口で言うのは簡単だけど難しいこと。

でも、それができないと学士編入は難しい。





医師になろうと決めた日から医学部受験、そして医学部での生活までの道のりを記録しておこう。

将来自分が見返した時に、あるいは今後医師になろうと志している人達の気休めの場にでもなれば良いな。

そんな思いから開設したブログ。