“月村了衛” 『土漠の花』、book | No pain!,No gain! by #15K.U

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“まかぬ種は生えぬ” “労なくして益なし” “痛みを持って陣地を得る”
2012/06以降、継続的な“run” や“trailrun” に目覚めた事と
高校・大学でのRugbyの記憶がcross overする。そして、
OVER50でこれからも“pain”&“gain”の人生でありたい…



“月村了衛” 『土漠の花』

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
ソマリアの国境付近で、
墜落ヘリの捜索救助にあたっていた
陸上自衛隊第一空挺団の精鋭たち。
その野営地に、氏族間抗争で命を狙われている
女性が駆け込んだとき、
壮絶な撤退戦の幕があがった。
圧倒的な数的不利。
武器も、土地鑑もない。
通信手段も皆無。
自然の猛威も牙を剥く。
最悪の状況のなか、
仲間内での疑心暗鬼まで湧き起こる。
なぜここまで激しく攻撃されるのか?
なぜ救援が来ないのか?
自衛官は人を殺せるのか?
最注目の作家が、
日本の眼前に迫りくる危機を活写しつつ
謳いあげる壮大な人間讃歌。
男たちの絆と献身を描く超弩級エンターテインメント!


初めて読む作者です…

知識の乏しい2点について、少し考えさせられました。。。


大きく一点目は、

中東やアフリカにおける宗教や地下資源を巡る紛争。


最近、“イスラム国” の少女に強制した自爆テロや

身代金目当ての誘拐事件が連日報道されています。。。


大きく二点目は、

自衛隊の役割と国民の期待及び国際貢献とリスク。


日本の国会では、安倍首相の意欲的な取り組みで、

自衛隊法の改正や緩和が盛んに議論されています。。。


一点目に関しては、

“ランボー3/怒りのアフガン”
を観た程度の知識で、

アフガニスタンにおいて旧ソ連軍が進攻したことが、

紛争の始まりであったことぐらいしか知りません…。

その後に、

フセインがクローズアップされる イランイラク戦争

米英など連合軍が介入する 湾岸戦争 についても、

さらに続く、

アルカイダよる 9.11米国同時多発テロ についても、

ニュース報道以上の知識も見識もありません。。。


二点目に関しては、

“専守防衛” という大前提で自衛隊は存在しながらも、

日本国内においては、

甚大な自然災害、地震や津波や水害等の発生時に、

地域の警察や消防では対処しきれない状況下では、

誠に失礼ながら、必要不可欠な対策余剰人員として、

極めて重要で、ありがたい存在だと感じておりました。

多くの国民の期待も災害救助活動ではないでしょうか?

自衛隊員が戦闘要員になるとは夢にも思っていません

でした。。。


本書を読んで、平和ボケした私もこの2点に関して、

もっと関心を持たんといかんなぁ~と反省です。。。^^;


内容的には、ほぼ全編が戦闘シーンの連続です…

小説だしフィクションなんだからと思いつつも、

まるで自衛隊が、

“プライベートライアン” の冒頭での戦闘シーンや、

“ブラックホーク・ダウン” の砂漠の街での市街戦に

出て来たような錯覚に陥りました…。

かなりリアルで心理描写にも凄い迫力がありました。。。


舞台であるソマリアは、法もなければ秩序もない、

しかし、武器だけは潤沢にあるという紛争地であり、

この地へ足を踏み入れ人的協力を決めた以上、

自分や仲間の命を守るための武器の能動的使用は、

避けては通れない道であると思いました。。。


実際には、

こういった戦闘は行われていない、と考える方が、

どうも不自然のような気がしました。。。


しかしながら、中東やアフリカでの紛争の多くが、

アメリカなどの大国が宗教や民族の争いを利用し、

それらの国の地下資源やその利権を得るために、

意図的に都合の良い勢力に資金や武器を支援し、

それらが一層秩序を乱し紛争拡大に働いている、

としたら…

そして日本が、

そんな偽りの大国の正義に体よく利用されている、

としたら…

悲劇の駒と化した自衛隊員は余りにも不憫です…。

へなちょこ属国国政の犠牲者ではないでしょうか^^?


いずれにしても、

政情が不安定な中東やアフリカを巡る世界的趨勢や

国際貢献としての武器使用範囲の拡大や攻勢戦略が、

アメリカの同盟国であれば当然起こりうる危機として、

国民それぞれが他人事ではなく自分たちのこととして、

個々人の明確な見解を持たないといけないなぁ~と、

思いました。。。


お勧めです。。。^^v











       


     




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