ADHDは否定文の脳内処理に時間がかかる理由と対処法 | おとなADHD

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「それじゃなくて、こっち使って」

この言葉、なんか苦手。
頭ではわかってるつもりでも、なぜか一瞬止まる。
“どっち?”ってなる。

ADHDの人がよく言われる「指示が入りにくい」「話が途中で飛ぶ」は、
単なる注意不足じゃなく、脳の情報処理のクセが関係してることがあるらしい。


否定文って、意外とややこしい

例えば「それは使わないで」って言われたとき、
脳の中では「それを使う」というイメージがまず浮かんで、
そのあとで「使わない」と打ち消す作業が起こる。

この「浮かべて→消す」っていう二段階処理、
ADHDの脳には結構負担が大きいらしい。
実際、2021年の研究(Engelhardtら/Journal of Psycholinguistic Research)でも、
ADHDの人は否定文の理解に時間がかかる傾向があると報告されている。


思い込みが起こるのは“処理の途中”で止まるから

だから、指示の途中で頭が「もう理解した」と判断してしまう。
たとえば、「AじゃなくてBね」と言われたとき、
Aを想起している途中で“B”を聞き逃す。
結果、Aのまま動いちゃう。

これ、サボってるわけでも、言葉を聞いてないわけでもなくて、
情報の切り替えに時間がかかるだけ。
ADHDの脳は「即反応」と「処理の遅れ」が共存してるから、
そのズレでミスが起きやすい。


対策:否定文を減らす or 聞き返す勇気

対策としては、
・自分でメモに「やること」だけ書く(“やらないこと”は書かない)
・否定文が出てきたら、「つまり〇〇ってことですよね?」と確認する
この二つがかなり効く。

“聞き返す=迷惑”と思いがちだけど、
実際はその一言でトラブルを防げることが多い。
「また間違えた」って自己嫌悪になるより、
一度立ち止まるほうがずっとまし。


たぶん、同じように思い込みでミスをしてる人、けっこういると思う。
そのたびに「ちゃんと聞けよ」って言われて落ち込むけど、
脳の仕組みを知ってるだけで、ちょっと気持ちは軽くなる。


そんじゃね昇天