「この映像は何度も見た」という卓球人(特にペン)は、結構いるかもしれません。
(実はここでも過去に紹介している)
今もなお世界のトップに君臨し続けるサムソノフ選手と、伝説の日本式ペンドラ・キムテクス選手の試合です。
あれからもう何年経つんだろう?・・。
<初心者及び、小中学生向けに「日本式ペンドラ」の説明>
ペンホルダーグリップで、重いドライブ(前進回転)を打って攻撃していくスタイルの事をペンドラと呼ぶ。
「ペン」と言っても、シェークのように両面にラバー(赤と黒のゴムのことです)を貼るタイプもある。
ペンドラと言っても、ラバーは片面のみに貼って、動き回ってフォアハンド主体で戦うスタイルを
俗に「日本式ペンドラ」と呼ぶ。
かつては(神様のような方々を、呼び捨てで恐縮ですが)荻村、木村、伊藤、小野、斉藤と、世界に名を馳せた選手がいました。
この活躍により、いつしか「日本式ペンホルダー攻撃型」が一つの戦いのスタイルとして広まっていきました(勿論日本では特に)。
やがて自然に略語になってきて、日ペン(ニチペン)とか、ペンドラといわれるようになりました。
やがて、ペンでありながらも裏面にもラバーを貼って、まるでシェークのような打ち方でのバックハンド攻撃をする中国選手が現れ、世界王者となりました。
その選手達は、このキムテクス選手の全盛期の時代(ちなみにこの動画は、彼の現役の終盤頃です)のライバルでもありました。
そして、このあたりから、日ペン選手はグングン減っていき、新たな日ペン選手の出現も激減の一途を辿って行きます・・。
実は日本が世界で上位に行けなくなっていた時期があり、この頃から今に至るまで常に
「日ペンは昭和の卓球」「古典的な卓球」「絶滅危惧種」などと言われ続けてきております(^^;)。
しかし、そうであっても根強く・・したたかに、片面のみの日本式ペンドラは生き残り続けます。
このキムテクス選手の前には、ユーナムギョ選手もいましたし、
快速プッシュとフォアハンドドライブ&スマッシュで強豪をやっつけていくチャンポンロン選手、
ソウル五輪で、ペンで裏面ドライブを使うワンハオ選手に決勝で勝ったユ・スンミン選手。
世界の水谷選手を団体戦で倒したリー選手など・・。
あ、そうそう!、この人を忘れてはなりませんね。
現役全日本選手(元全日本チャンピオン)の吉田選手の爆発ドラゴンドライブ!。
物理的にどう考えたって、「不利」に思えるこのスタイル・・。
ですが、片面貼りのペンドラには、片面貼りのペンドラにしか理解できない、
「捨てられない美学」があったりするのです。
それは単純で、合理主義者、現実主義者からすれば「実にバカバカしい」と一蹴されそうなもの・・。
つまり、
「不利だとかなんだとか、そういう理屈はどうでも!どうでもいいんだ!!。ラバー2枚の相手に、両ハンドの相手に、ラバー1枚で、フォアハンドで攻撃して、そして粘って・・そして勝つのが快感なんだ俺は!」というね(笑)。
ここまで来ると、「笑わば笑え」という感じでしょうか。
裏面にラバーを貼り、その面を使ったら、「シェークの流儀が入ってしまう」とかね(笑)。
こうしたこだわりってのは、各々に自由にあって良いと私は思います。
オールスマッシュの51%理論型もそうだし、まあ鉄板のように攻撃してこないカットマンとかね・・。
間違いなくアマの世界でなら、そうでなくちゃあ楽しくないと思いますね。
しかも、このスタイルは今も尚、現実として世界でも活躍しているわけですから尚更ですね~・・。
P.S.
私は両面にラバー・・・貼ってます(^^;)。
でも、この「こだわり」は、心底理解できます。
野球の野茂投手が、最後まで真っ直ぐとフォークだけで戦ったように、今ロッテで活躍中の渡辺選手がアンダースローをいまだに極め続けているように・・。
ま、とにかく闘う者達には、それぞれの美学があるものですから。そして、それは理屈を超えたこだわりなのですから・・。