第三話「ゾンビ」 | 下田くんと椰田くん

第三話「ゾンビ」

 椰田「ねぇねぇ下田君。」

 下田「なんや」

 椰田「下田君ってホラー映画好き?」

 下田「ホラー映画?まぁ嫌いではないけど。」

 椰田「僕さぁ、最近ゾンビ映画にはまってるんだ。」

 下田「えっゾンビ?」

 椰田「あっ下田君ゾンビ嫌い?」

 下田「好きではないな。」

 椰田「じゃあ今日は下田君がゾンビと仲良くなれるように下田君のゾンビ嫌いを降伏してあげるよ。」

 下田「いや、別に降伏なんかせんでもいいけど…」

 椰田「じゃあまず、下田君のゾンビに対しての印象は?」

 下田「(だから人の話聞けって!)…きもい、臭そう。」

 椰田「他には?」

 下田「人肉喰う事しか考えてないただのアホ。」

 椰田「こりゃまた酷い事を言うね、下田君は。」

 下田「いやゾンビのんがよっぽど酷いやろ、人の生肉喰いちぎるとかさ。」

 椰田「まぁね。…でもね下田君、ゾンビはただ人の生肉を食べるだけのバカじゃないんだ。」

 下田「は?どういう事?」

 椰田「ゾンビはね、実は恋愛もするし音楽も聞くんだ。」

 下田「なんやねんそれ」

 椰田「ゾンビも男女でキスするし、ロックも聞くんだよ。」

 下田「本間かいな。」

 椰田「ほんとだよ!最近出たやつかな。"悪魔の〇〇パーティー"っていう映画を見れば分かるよ。」

 下田「へーじゃあまた今度見とくわ。」

 椰田「やっぱりさ、僕思うんだ。」

 下田「何が?」

 椰田「ゾンビも人間と変わらないって。」

 下田「えっどこが!?」

 椰田「さっきも言ったようにさ、ゾンビも人間と同じように恋愛だってするし、音楽だって聞くだろ?それに人肉を食べるったってさ、僕等人間も人の肉は食べないけど他の生き物の肉を食べるじゃん。」

 下田「ふんふん」

 椰田「やっぱりゾンビと人間はあんまり変わりがないよ。」

 下田「確かにそう言われるとな…」

 椰田「それに知ってた?ゾンビって初めは人を食べる化け物じゃなかったんだよ。」

 下田「え?」 

 椰田「ゾンビはね、初めは人間の家来みたいな存在だったんだ。」

 下田「えっじゃあただ人肉が好きなだけのアホじゃなかったん?」

 椰田「そうだよ。でもだんだんとそういう化け物に変化していったんだろうね。」

 下田「へー…」

 椰田「下田君、ちょっとはゾンビの事好きになったかな?」

 下田「好きになったというか…見直したな。」

 椰田「ほんと?じゃあこれで下田君もゾンビの仲間入りだね!」

 下田「………え?」




















こうして下田君は、椰田君のおかげでゾンビを降伏する事が出来た。

そして、下田君はとても大切な事を学んだ。

今の世の中はとても複雑である。その反面ゾンビという生物は単純で、とても解りやすい。

"人間"という生き物は本当はゾンビよりも酷いのではないか。
そう思うのだった。




それでは次週!
下田くんと椰田くん
こうご期待を!!