温室効果ガスの吸収源であるインドネシアの熱帯雨林が、排出源に転じている可能性があることが、大崎満・北海道大教授(植物栄養学)や国際協力機構 (JICA)の研究で分かった。頻発する森林火災の煙で太陽光が遮られ、光合成が抑制されるためと考えられる。チームは今月、森林火災の影響を抑えて天然 林を吸収源に戻すプロジェクトを始めた。

 チームは97~07年、中部カリマンタン州の熱帯雨林約100万ヘクタールを対象に、(1)天然林(2)森林は残っているが、農業用水路を掘るなどの開発で乾燥が進む地域(3)森林火災の跡地--での温室効果ガスの排出と吸収を測った。

 その結果、乾燥地と火災の跡地では、1平方メートル当たりの年間排出量が、吸収量を1500~3000グラム上回っていた。天然林でも、排出量が吸収量より約400グラム多かった。

 天然林は光合成を通じて大気中の二酸化炭素を吸収する働きがある。しかし周辺で断続的に起きる森林火災の煙が太陽光を遮り、光合成を抑制。さらに乾燥地では微生物の活動が活発になるため、有機物が分解されて大量の温室効果ガスを出していると考えられた。

 熱帯雨林の地面(泥炭地)は大量の温室効果ガスを蓄えており、火災や開墾で空中に放出される。この放出量を含めたインドネシアの温室効果ガス排出量は 米、中に次いで多い。今回の調査対象地域だけでも、日本の90年の排出量の13%に相当する1億6400万トンを排出した計算になる。

 チームは、日本の人工衛星「だいち」を使い、森林火災を早く見つけたり、火災が起きやすい地域を指定して予防策を取るプロジェクトを始めた。現地の行政 機関と連携して焼け跡への再植林にも取り組む。大崎教授は「森林の火災や乾燥を防止しなければ、残っている天然林の吸収機能も奪われかねない」と話す。
 大阪湾の水質汚染の一因になっている海底の巨大くぼ地を埋め戻して水質改善を図る試みに、大阪府が国土交 通省などと協力して乗り出したことが11日、分かった。人工島の造成や建設資材用に海底の土砂を採取した後に残ったくぼ地は、海中の魚介類を大量死させる 青潮の発生源とされる。放置すれば環境破壊につながる恐れもあるといい、埋め戻しが水質改善にどの程度の効果があるか実態調査の結果が注目される。

 ■都市開発“負の遺産”ドーム球場27杯分

  大阪湾には、高度経済成長期以降の都市開発に伴い土砂を掘削したくぼ地が大和川以南を中心に21カ所存在。削り取られた土砂の総容積は、京セラドーム大阪 約27杯分に相当する約3200万立方メートルに上るとされ、湾内最大の「阪南港4区沖」のくぼ地は約1350万立方メートルで、周囲の海底に比べると約 10・5メートルも深くなっている。

 府環境農林水産総合研究所水産技術センターによると、くぼ地に堆積(たいせき)したプランクトンの 死骸(しがい)をバクテリアなどが分解する際に水中の酸素が消費され、硫化物が発生。台風などで海水が混ざり、このよどみが海面に浮かび上がって青白くみ えるのが青潮で、大阪湾では年に2、3回発生し、魚介類の大量死をもたらす。

 府は平成18年からくぼ地の水質や生物の生息状況、周辺環境への影響調査や埋め戻しの方法について、近畿地方整備局や兵庫県などと対策を協議し、今年8月に計画をまとめた。

 計画では、船舶の往来の頻度、漁場や魚の産卵場としての価値などをもとに、21カ所のくぼ地を3段階に格付けして分類。格付けの優先順位の高いものから埋め立てることにしている。

  このうち、クロダイの産卵場に近い堺市沖のくぼ地では、大和川の浚渫(しゅんせつ)工事で出た土砂を使って既に埋め戻しを開始しており、来年1月までに約 12万立方メートルの土砂を投入する予定。府では、このくぼ地の実態調査で環境改善効果がみられれば、ほかのくぼ地についても順次、埋め立てを進めていく 方針。

 こうした青潮対策は、過去に大きな被害が出た東京湾や三河湾でも行われているが、大阪湾ではすべてのくぼ地を埋める土砂の確保は 難しいのが現状で、今後は土砂をいかに確保するかも課題。府は「くぼ地の部分修復をはじめとするあらゆる対策を検討し、大阪湾の水質浄化につなげたい」と している。
 国内では使われていない除草剤が輸入牧草を通じて国内の牛の体内に入り、その牛のふんや尿から作った堆肥 (たいひ)を使ったトマトやキクが生育障害を起こしていたことを、畜産草地研究所などの研究グループが突き止めた。有機農法や資源利用型農業として利用促 進されている堆肥で想定外の汚染が起こる可能性が示された。

 グループによると、長野県や愛知県などのトマトやミニトマト、キクの生産農家の一部で2005年ごろから、牛の堆肥を使うと葉がちぢれたり、実が細長くなったりする生育障害が起きることが問題になった。

 当初は原因不明だったが、堆肥から日本では使われていない植物ホルモン系の除草剤のクロピラリドが検出され、これで栽培実験すると同様の障害が起きた。また、北米などからの輸入牧草からも微量に検出された。牧草は、干し草が束ねられ輸入される。

 クロピラリドは、人間を含め哺乳(ほにゅう)類には無害で欧米などでは使われているが、残留期間が長く、日本では認可されていない。

 農林水産省は因果関係が疑われた06年、都道府県に牛の堆肥の大量使用で生育障害の恐れがあることを通知。その後、クロピラリドが含まれる可能性がある堆肥の判定法などの対策マニュアルを作り、畜産草地研究所を通じて今年公開した。

 農水省によると、クロピラリドの被害と思われる例は、06年に5県で9件報告されたが、それ以降は確認されていないという。

あす、南伸介さんの嫡子、伸一さんが2代目を襲名するようだけど、真に

「びっくりしたなぁ、もう」

の一言です。