ジョン太郎の奇妙な物語
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だいぶ前の話。

一時期タイマッサージにはまっていた。
まだ今ほど擦れていない純真無垢な男の子だったため、
あのなんとも言えない微妙な密着に背徳感と僅かばかりのエロスを感じていた。

当時は給料も少なくなかなかロングコースには入れなかったが、
奮発して夢の3時間コースに入ることを決意した。

前日に予約をし準備万端。
まるで遠足前夜のような高揚感で胸の鼓動が高まっていたのを覚えている。

その日は快晴だった。

真昼間から銀座でタイマッサージ3時間コースを決め込む俺イェーイアップ
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俺は浮かれていたことを認めざるを得ない。


お店は地下。
地下にあることで怪しさが増し、さらにテンション10%UPビックリマーク


ここまで書けばだいたいの方は落ちが思い浮かぶだろう。

だが恐らく9割の人は今浮かんでいる落ちと異なっているかもしれない。

お店に入り口のドアを開け中に入ると、、



photo:02



出てきたのは中村俊介ばりのイケメンだ。

・・・。

まじかー汗
男性店員なんているのかよーガーン

そこからは苦痛の連続だった。
私にはその気は全くなく、密着される度に嗚咽感を覚えた。
お稲荷さんのぶつかり稽古にイケメンの甘い吐息。。

人生で最も長く感じた3時間を挙げろと言われたら真っ先に思い浮かぶ出来事だった。
この日はついていなかった。

普段前もって予約することはほとんどない私だが、珍しく前週から一軒予約をいれていた。
時間通りに駅に到着し、お店へTEL。

出ない。。

もう一度TEL。

やっぱり出ない。。

初めてのお店なので場所が分からないし、炎天下の中待つのもうんざりだったので仕方なく退却。
お店側のミスだったらしく結局この日はキャンセルに。

こうなるともはや完全撤退は不可能である。
火照った身体を癒さなくてはならない。
どこか別のところを探すべくベローチェへ。
さっそうと仕事をするように見せかけて検索サイトで調査開始だ。

・・・。
この日はついていなかった。

EMOBILEの電波が圏外だ。
電波が入る席を求めて店内を右往左往する私を旗からみている人達はどう見ていたのだろうか。
結局5席移動するも電波は発見できず。
8割余ったアイスコーヒーを返却口に戻し向かいのサブウェイへ移動。
ここは一階だったので電波は快調だ。
間も無く池袋で前にもチェックしたことのあるお店を発見。

半ばヤケクソ気味で探していたわけで、経験上こういう時は大概ハズレを引く事は分かっていたが引くに引けない精神状態。
この気持ち共感してもらえるだろうか。

電話で予約をお願いすると今から何時でもOKとのこと。
流行っていないのか。不安は増大する。

ダッシュで池袋へ。
お昼をセブンのパンひとつで済ませ昼メシ代をマッサージ代に充てる。

お店についてチャイムを鳴らす。
出てきたのは男性の受付だ。
僕の嫌いなタイプ。

受付が男性だとテンション下がるのは僕だけだろうか。

それはさておき女の子とご対面。
あら?意外と(失礼!)かわいい?

服を脱ぎ脱ぎ。
タオルを腰に巻いてシャワールームへと案内される。

前を歩き案内してくれる女の子。

・・・・・

なんか嫌な予感。
ドアの開け方、そして歩き方にやる気が全く感じられない。

タラタラ歩くという表現がこれほどしっくり当てはまる姿は人生で初めて見たかもしれない。

部屋に戻った時には僕のテンションは急激に下がっていた。

2、3、話しかけてきたがここでも機械的でやる気が感じられない。

もうこの時点で帰りたかったがそれも悪いので黙ってマッサージを受けることにした。

ホームページの施術風景によると密着具合がハンパないようだ。
パウダーを使ってのサワサワ攻撃に肌と肌を交わらせての密着施術。
3通りあるコースのうち一番高いコースにしたので確か90分1万5、6000円くらいだったと思う。

開始から60分が経過した。
僕が寝たふりをしていたからなのかまったくもって密着してこない。
それどころかうつ伏せの指圧のみで70分ほどが経過しようとしていた。

顔が可愛くても心の距離が離れていたのでぶっちゃけ密着も際どいこともどうでも良かったのだが、なんだかムカムカしてきた。

すると僕の左腕がサワサワしてきた。

ようやくお楽しみタイムか。

いや、この感覚は違う。
気持ち良くない。

photo:01



蜘蛛だ!
なぜかマッサージ店に蜘蛛が現れた。

でも小心者の僕は何も言えない。
必死に息をフーフー吹きかけ追い払おうとするも逆に首の方まで登ってきた。
首が疲れたふりをして向きを変えてなんとか追い払う。
女の子は気づいていないのだろうか?
もはやそれすら興味ないのか。

かくして無事平和を取り戻した。
その後は残り10分程になってようやく仰向け。
太もも周辺を相変わらずやる気のない手つきで触っている。
そう、ほぐすとかもむとかではなく、触っている。

そして本当にまったく何も収穫のない無駄な90分が過ぎて行ったのだった。

男性受付の場合、最後のお見送りに男性が出てきて「今日はどうでしたか。」みたいなことを聞いてくるケースが多い。
この溜まったイライラをぶつけてやろうと思ったが、こういう時に限って出てこないものである。
そんなこんなで癒されるどころかストレスを溜めただけの一日だった。

人生初の1日3軒目。

銀座へと移動。今度こそ外せない。


他人の評価は当てにならないことはよくわかった。

信じられるのは自分だけである。


口コミを参考にすることなくマッサージ店を検索。

顔にモザイクの入っていないHPのお店を発見する。


小柄なカワイらしい娘がタイプの僕からすると少し路線は外れている。

しかし、その後予定が入っていたためあまり悠長に探す時間もなくそのお店に決定。


見るからに健全で多少の際どさがあるかないかといったお店に映った。


かわいい。

いや、かわいいと言うより美人だ。

さすがは銀座。御徒町とは違うといったところか。


うつぶせから仰向けへと丁寧なマッサージが続く。

その後はヘッドマッサージするため頭の方へと移動する彼女。

なかなかの技術だ。


ん?


気のせいか?

いや、気のせいではない。


まただ。


臭い。


今度は口臭だ。

せっかくの美人も台無し。


健全なお店なので際どいところはほとんどない。

多少太もも回りを攻められたが、この日は精神状態が最悪だったこともあり、息子はぐったりとしたままだった。

美人だから良いというわけではないという良い例だ。


この日は臭いにやられた一日だった。


ハシゴして良かった試しはないが、この日はここ一年ででもかなりワーストに近い一日であった。