『朝令暮改』ありやなしや | 会計事務所応援 ブログ

『朝令暮改』ありやなしや

みなさん、こんにちは。


今も昔も変わらず
会計事務所の職員の方から、

「所長の話がコロコロ変わるから、
 本当に勘弁して欲しい...」

というご意見を頂戴します。


そのなかでも、

「第一優先で行うように!」と
強く指示されたはずの仕事が、
「やっぱり、こちらが第一優先で!」と
 そう月日も経たないうちに前言撤回されたり、

「こちらを第一優先で!」
「そちらも第一優先で!」と、
最優先事項が
なぜかいくつも積み重なってしまったり、

日々の業務と真剣に向き合っている
真面目な職員の方になればなるほど、

こういった方針転換について、

「思い付き」

「信念がない」

「時間を返せ」

と所長先生の言動に
怒りや不信感を抱くものです。

私自身、
数えきれないほどの経験がありますので、
お気持ちはよくわかります。


ただ、
事務所を経営する税理士先生にとって、

現場スタッフから噴出する
『朝令暮改』へのネガティブな反応を気にするあまり、
判断のスピードを遅らせることは、
かえって経営状況を
悪化させてしまう可能性はないのでしょうか。


私たちは、

そこまでにかけた時間、

そこまでにかけたお金、

その単位が大きくなればなるほど、

それがまるまる損失になることを恐れて、
立ち止まったり、思い切って
別の道を選択することに二の足を踏みます。

組織のなかで立場の弱い人になればなるほど、
その責任がとれないため、
仮に間違った判断だと薄々気が付いたところで、
自ら行動にうつすことは難しいでしょう。

しかし、
経営者である所長先生は違います。

“違う”と気が付いた時点で、
すぐに行動することで、
重症化は食い止められますし、

何より、
事務所運営の責任を一手に担っているのですから、
当然の義務であり権利でもあるのです。


かといって、
毎度前言撤回ばかりでは、
誰も所長先生の言葉を
信じなくなってしまいます。

また、最優先事項がいくつも重なるのも、
現場の混乱を招くだけのため、
控えるべきだと私も思います。


大事なのは、いざとなったとき、
所長先生が間髪いれずに「180度転換の判断」を
躊躇せず行えることではないでしょうか。


残念なことに、

せっかくご自身も認める
革新的な経営改善の手段を発見したというのに、

「つい先日、別の手段を
 職員に説明してしまったばかりなので...」

「ほんの数カ月前に、
 類似のサービス(商品)を購入してしまったから...」

という理由で、

断念してしまう税理士先生に
これまで何人もお会いしてきました。


『朝令暮改』がもたらすリスクは、当然存在します。

しかし『朝令暮改』をためらうことによるリスクは、
それ以上に存在するといっても過言ではありません。

さて、みなさんの事務所はどちらでしょうか。

 


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