もう一度「製販分離」について考える | 会計事務所応援 ブログ

もう一度「製販分離」について考える

みなさん、こんにちは。


従来型の会計事務所の業務手法は、
「製販一体」つまり、


記帳から決算申告までの
製造部門的要素と、
契約締結から日常のお客様対応までの
販売部門的要素を、
全部一人の担当者で完結している
というのが一般的でしたが、


それを二つに分けることによって、

製造部門については効率と品質の向上を、
販売部門についてはお客様の
満足度(報酬)向上を図ってゆくというのが、
「製販分離」の趣旨ではないでしょうか。


とざっくりと説明してしまいましたが、


私達が、
「ウチの事務所は、
 昔から製販分離体制が出来ているよ」
と先生から伺った事務所を
拝見させていただく限り、


一部のところを除いて、
記帳代行、しかも誰がやっても判断を
間違えないような処理の簡単な会社を
パート職員さんなどに任せていることを
そう呼んでいる気がします。


本来、製造部門というのは、
当然のことながら製品として
完成させていなければ、
販売者は売る工程に入ることが出来ません。


結局、今行われていることは

製造と販売の境目は曖昧のままで、
“記帳業務を監査担当者の仕事から抜いた”
というのが正確な表現かもしれません。


実際に、
私どもが全国の会計事務所様に提供しております、
在宅スタッフとクラウド財務システムを融合した
製販分離体制づくりのサービス、
「スマートワークシェアリング」についても、


在宅スタッフさんに、
記帳代行だけでなく、一次監査や
決算業務まで頼みたいと製販分離を
所望する税理士先生の事務所においても、


開始から一年近く経ち、
記帳代行から上のランクの業務にまで、
依頼範囲が広がったところが
どれだけあったかといえば、
なかなかそう簡単にはいかないことが分かります。


ただ、その難しさの背景には、
職員さんのなかに
これまで慣習だった「製販一体」を
崩したくないと無意識に
抵抗してしまう気持ちがあることと、


「製造」について極めることは
はっきりとイメージがつくものの、

「販売」については、
何をどう極めれば良いのかイメージがわかず、
その担当を指名された方に
極度のプレッシャーが与えられることに
なっているのではないかと
私は想像してしまいます。


事実、決算までの業務と、
お客様の対応業務を完全に
分けることの出来た事務所様の
責任者の方に直接お話を聞くと、


この業界で長く働いてきた
人物になればなるほど、
頭では分かっていても、
体が製販分離についていけないと
おっしゃっています。


また、分離の精度が上がれば上がるほど、


「この分野までは
 製造部門で出来るはずだ」


「もっと収益を上げてもらわなければ
 不公平だ」


という議論が巻き起こるそうです。



一般企業の場合は、
極論分社化するところまで
徹底してやるところはやりますよね。


ただ、良い製品を作るのも、
良いサービスを買ってもらうのも、
どちらもお客様あってのことですよね。


私のうがった見方かもしれませんが、
製販分離といっても、
所長先生の関心も、職員さんの関心も
かなり「製造」に偏っている
気がしてなりません。


果たして、製販分離とは何のために
誰のために実施することなのでしょうか。


私は、本格的な事務所の
規模拡大を狙わない限り、
必ずしも全部が全部の事務所が
製販分離に適しているとは
限らないと思います。


もう一度「製販分離」の是非について
考えてみて、
あえて“取り組まない”という選択肢をとるのも
一つの決断だと思うのですが...




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