メイフラワー・オン・ザ・パークというホテルは、数年前までセントラルパークを見晴らせる場所に建っていました。まだそのあたりに、ドナルドトランプの金ぴかホテルや、ワーナーブラザーズの本社ビルが建つ前のこと。設備は少し古いものの、白とグリーンが基調の落ち着いたホテルで、「居心地がいい」といってダンサーたちがよく利用していたのです。
この近くで若いバレエダンサーのための国際コンクールのファイナルが開催され、私もこれに出場する生徒を連れて期間中ここに泊まっていました。出番が朝の日は早朝から準備が必要、ご存知の通り欧米のホテルは間接照明ばかりで、朝が早いとまだ真っ暗。外から明かりの取れるバスルームに椅子を持ち込んで生徒に舞台メイクをしながら、「ニューヨークの朝は本当に紫色なんだ」と思ったのを覚えています。