メイフラワー・オン・ザ・パークというホテルは、数年前までセントラルパークを見晴らせる場所に建っていました。まだそのあたりに、ドナルドトランプの金ぴかホテルや、ワーナーブラザーズの本社ビルが建つ前のこと。設備は少し古いものの、白とグリーンが基調の落ち着いたホテルで、「居心地がいい」といってダンサーたちがよく利用していたのです。

 

この近くで若いバレエダンサーのための国際コンクールのファイナルが開催され、私もこれに出場する生徒を連れて期間中ここに泊まっていました。出番が朝の日は早朝から準備が必要、ご存知の通り欧米のホテルは間接照明ばかりで、朝が早いとまだ真っ暗。外から明かりの取れるバスルームに椅子を持ち込んで生徒に舞台メイクをしながら、「ニューヨークの朝は本当に紫色なんだ」と思ったのを覚えています。

ミラノの男性は、なぜあんなにおしゃれなのでしょう。 観光客はいいかげんな格好をしているけれど、地元の男性はたいてい涼しげにスーツを着こなしています。(広告塔になれという政府のお達しがあるのかも・・・) 肩のラインがきっちりと合って、シャツのボタンをいくつかはずし、(シャツ下は必ず素肌) 袖や靴の見えるバランスや配色も計算済み。 お約束のサングラスは、おしゃれのためだけでなく、強すぎる日差しから目を守る必需品でもあります。でも、あの夏のスーツスタイルのおしゃれは、「さわやかな夏」あってこそのものではという気がしてなりません。暑くても乾燥していて、木陰はひんやり。皆「夏が大好き」で、夏を楽しんでいる感じがします。日本の夏は、大昔から「しのぐもの」。強い湿気に加えて最近の暑さでは、スーツ自身が「気候に合ってないやん!」とすら思います。とはいえ帰国後、シャツの首にタオルを巻いて歩いているおっちゃんを見たときは、「それはやめてえ」と心の中で叫んだのでした。
ごぶさたしました。 ワールドカップ開催中はサッカーばかり見ていました。 決勝の日にミラノへ飛び、夕刻チェックインしたホテルのフロントで決勝戦の開始時刻を聞くと、「イタリアが早く負けたから、知らないんです・・。でもそろそろのはずですよ。」という答え。部屋に入ってカーテンを開けるとミラノの中心、ドゥオモが夕陽に映えていました。きらきら光るドゥオモの白い壁、なかなか日の落ちないヨーロッパの7月。 明るい部屋で、オランダ対スペインの試合を見たのでした。