火村×アリスシリーズ。
「乱鴉の島」 有栖川有栖
「乱鴉(らんあ)」は、「乱れ飛ぶカラス」のこと。
(「鴉」はカラスだから、そのままですが)
おなじみ臨床犯罪心理学者火村英生とミステリー作家有栖川有栖のコンビによる
本格ミステリシリーズです。
一時期ひとしきり読んでた本格もの、ここ何年かは遠ざかっていました。
その間に出てた本作、図書館で借りました。
火村は、どちらも大学の先生ってとこが(准教授とかだった?)
東野圭吾のガリレオこと湯川学とちょっとダブるというか、かぶってるっていうか、
(キャラは違うんだけど、大学の研究室とか教授の部屋のイメージが頭に浮かぶので)
私の頭の中では並んで同じ場所にしまわれているキャラ。
でも、彼は心に闇を抱えていて、それが彼を犯罪の現場へと向かわせるっていう設定。
火村の過去は気になるけど、それが解明されちゃうと、シリーズは続かなくなっちゃうのでしょう。
一方のアリスは、ワトソン君的な役回り。
作者である有栖川有栖氏(名前一緒)の、池田鉄洋と安斎肇を足したような風貌をそのまま
あてはめて読んでます。
で、本作。
タイトルからわかるように、これは孤島もの。
ふとした手違いで「烏島」の招かれざる客となってしまった2人。
そこに集っている人々の目的(あるいは「秘密」)とは?
第3の招かれざる客の出現。
そして事件が…
このシリーズ読むの3,4年くらいぶりなので、忘れちゃってるのかも知れないけど、
何だかあまり火村が元気ないような…
それと、「秘密」の部分に関してもかなり早い段階で予測がつく。
事件自体も、最後の告白さえ変えれば他の人でも犯人になりうる状況だし。
謎解きだけなら、もうちょっとコンパクトにまとめられる気もしました。
で、長い分、全体を通してロマンティックな甘やかで切ない雰囲気が醸し出されていて、
それはそれで悪くないかなと思ってしまいました。
まとめて言うと、ミステリとしてはちょっと物足りなさが残るけれど、読み物としては嫌いじゃない
ってところでした。