きのうの続きだけど、今朝の朝日新聞から
CM時間にでも換算したらさぞすごい額なんだろうなぁとは思いましたが、
数字として出されると(ちゃんとこういう試算をする方もいらっしゃるものですね)ホント何と言うか、すごいね。
実際の売り上げにはどのくらいところ反映されているのでしょうか。(されたのかな?どうでもいいんだけどね)
最近読んだもののことなど。
文芸春秋
芥川賞とか載ってるときはよく買うんだけど(講評も併せて読めるし)、今回は例のエルサレム賞受賞に関しての村上春樹氏のインタビュー記事「僕はなぜエルサレムに行ったのか」目当て。
スピーチの原稿(‘Of Walls and Eggs’)とその日本語訳(「壁と卵」)付きです。
というか(時間の関係で)日本語で書いたものを専属の翻訳者の方に訳してもらった(ものに多少の手を加えた)ものということなので、日本語の原稿とその翻訳版であるスピーチ原稿と言うべきなのかな。
村上氏のエルサレム賞受賞に関しては今更私などがここであれこれ言うのはやめておきます。
中東問題を半端な知識で軽々しく語るのは避けたいし。
村上氏の行動に関しては賛否両論あったようですが、批判も含め考え論じられるきっかけになればという氏の
覚悟と目論見を知った上で言えることなど何もないです。(もともと批判的立場にはないですが)
このスピーチは、ニュースで一報を聞いてすぐにネットで探して読んではいましたが(ハアレツ '09.2.17. )、
そのときにまず感じた印象は、村上氏らしいなと。誰々らしい(あるいはらしくない)という言い方はおこがましいな。
訂正します。私の中の村上春樹像にしっくりはまる行動であり、スピーチだという感想でした。
小説家というスタンスを明確にしたうえで、もっとも有効な言葉で自身の主張をされたなと思いました。
もしここに硬い大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、私は常に卵の側に立ちます。
「壁と卵」。
このメタファーからは、システムという大きな壁に対峙した時の個の脆さ、無力感、そんなものまで感じます。
そして、「卵の側」こそが小説家村上春樹の変わらぬスタンス。
個人の魂の尊厳を浮かび上がらせ、そこに光を当てるため に彼は物語を紡ぎます。
「アンダーグラウンド」や「約束された場所で」を書かれたのと同種の思いを以てエルサレム行きを決意されたのだろうと確信させられます。(ここではひとつの新興宗教とそれによって傷つけられた人々―ここに於いては被害者はもとより加害者という立場に立つことを余儀なくされた者も個々は卵として捉えられています―)
この数日は、金賢姫(と彼女の祖国)のニュースを見るにつけこの隠喩について考えさせられました。
それにしても「卵」はうまいなぁ。堅そうで脆い殻によって守られた柔らかな内なる自我のイメージ。
(世界的ベストセラー作家に「うまい」って、歌い手に歌が上手と言ってるようなものですね)
スピーチ原稿が予め事務局での許可を得ていること、授賞式のときのぺレス大統領の話、
イスラエルの市井の人々の様子なども、彼の国のことをよく知らない私には興味深いものでした。
日本人というアイデンティティもまた氏が受賞を決意された要因の一つなのでしょう。
ホロコーストの生き残りの人々によって建国された国において、戦争体験者たるお父様の話をすることを
選ばれた村上氏。戦争の記憶を(間接的にでも)引き継ぐ者としての責務であると。
戦争、ホロコースト―これらも「システムとそれによって蹂躙される個」というコンテクストで語られる歴史の一面。
学生運動の担い手であった世代の一人である氏は、国家や原理主義といった体制=「壁」を相手取って、
ともすればそれに取り込まれそうな危うい自我を意識しつつ、理想主義みたいなものを取り戻す道を模索
しようではないかと、自らの戦いを通して私たちに呼びかけています。
(と、思ったことのさわりだけなのに長くなってしまった・・そして、尻切れ)
記事違いだけど、理想の内閣の記事がちょっとおもしろかった。私も長妻厚生大臣の手腕が見たいと常々。
小沢さんのことがある前の記事だからまた状況が違うけど、「敵失だけで存在感を出そうとしている」民主党の
お手並って一度拝見してみたい。
でも、政治のことはあまりよくわからないので(わざわざ自分から書いておいて何だけど)、ここはこの辺で。
不思議な図書館(村上春樹)
「図書館奇譚」(『カンガルー日和』)の絵本版(と言っていいかな、いいよね)。
初期の村上ワールドを短編にしたようなお話。羊男とか美少女とかそういうアイテムも懐かしい。
個人的にはハードボイルドワンダーランドのための習作のような印象。
(実際のところは図書館奇譚とどっちが先に書かれたかはわからないけれど)
佐々木マキ氏の絵もなかなか。面白いなと思う絵の挿し方が何箇所かありました。
「ぼく」の顔が描かれていないのはいいですね、挿絵は得てして想像する余地を奪ってしまうので・・・
などと言っちゃうと、この本自体を疑問視することになりますね。
「チャンネルはそのまま(1)」(佐々木倫子)
この方の作品は、「ペパミントスパイ」や忘却シリーズあたりから大好きです。
硬い印象を受ける画とレタリングのようなト書にストーリーすべてが相まって独特の作風を作り上げています。
私は、「動物の医者さん」のおかげで「トスカ」(傑作といわれるオペラです、私は見たことないけど。決して笑うようなストーリーではない)と聞くと、どうしてもクスッとならずにはいられません。
で、これは北海道のテレビ局に「ばか枠」として採用された女子社員を主人公にした話です。
彼女の作品は、(菱沼さんやHeaven?のオーナーのような)傍若無人の女性脇キャラに
割とクールだったりマイペースだったりする男性主人公が否応なく巻き込まれるというのが王道(の一つ)ですが、これも同様のパターンで行くようです(ただし、今回は主・脇が逆)。
佐々木ワールドファンを裏切らない面白さ(だけど昔の方がもっとおもしろかったかな、どうかな、懐古主義なのかな)です。
「秘密(6)」(清水玲子)
このシリーズ についてはすでにここで書いてるので、詳細はいいや。
基本白泉社子ってわかるね。ずっとLaLa読んでたからねぇ。
7巻は薪さん大好き岡部さんの薪さんとの出会い編中心。
薪の髪の長さがカットによって変わって見えるのと、相変わらずあまりに少女っぽい描写には引きつつ、
ストーリーは面白いです。
他に読んだのは、「4TEEN」(石田衣良)(今更の)、
「Ever Wonder Why?」(いろんなWhyに答えてます、まだちょっとずつ読んでるところ)、
あと何だっけ?読みかけがあちこちにあります、まぁ、そんな感じです。
