秘密―Top Secret― (清水玲子)
マンガです。
帯によれば、今春から日テレの深夜枠でTVアニメ化されているようです。
連載当初掲載雑誌を買っていたこともあり、読んでいます。
本屋さんで新刊(第5巻)を見かけ、買ってきました。
近未来、損傷のない脳をスキャナーにかけることによって、本人が生前見ていた映像を再生できる技術が確立しているという設定のもと物語が展開します。
この技術を駆使して被害者や犯人の脳をスキャンすることによって犯罪捜査を行う警察内の一組織が舞台となっています。
捜査員青木と上司である薪警視正が主要キャラになっています。
長身メガネと美少年という組み合わせはビジュアル的には清水玲子氏お得意のパターンっぽいです。しかしこの薪さん、キャリアからするとどうしたって30過ぎなわけで・・・
眉目秀麗頭脳明晰冷静冷徹なキャラの下に時折(というには余りに頻度が多いのですが)見せるトラウマティックな部分はさながら少女のようで、青木との微妙なカンケイはヤオイ系の方々もワサワサさせる少女漫画的要素を含んでいます。
一方、通常捜査では解決しえない事件を扱うという設定なので、猟奇的殺人、連続殺人などが毎回普通に捜査対象となっていて、結構グロい画も度々出てきます。そんな画が少女漫画的筆致で丁寧に描かれていて、独特の世界を作り出しています。
物語自体はかなりしっかりしたサイコサスペンスミステリーになっています。
脳が記憶していることがそのまま現実ではなかったり―思考の影響を受けるので―、
脳を読まれることそれ自体を目的とした犯罪が起こってしまったり(両刃の剣的要素)、
MRIの技術自体に対する偏見(プライバシーの覗き見)があったり、
どんな技術もそうであるように、この手法(MRI)も決して万能ではなく、それゆえに捜査員たちも苦悩することになります。
更に、捜査の過程で浮き彫りになる加害者側の犯行動機。結果、真実を暴くことが必ずしも是ではないことも。捜査する側、される側の心の裏側まで丹念に描かれ、さながら骨太の人間ドラマのようです。
この手のものが好きな方には一読をお勧めします。
