休日リトリート | 鳥とこころと音楽と〜Kaiの日記〜

鳥とこころと音楽と〜Kaiの日記〜

ある時はピアノ指導者。
ある時はカサンドラサポーターとして
あなたの心の伴奏者をつとめる、Kaiの日記。

今日の話では、ないですが....

今日1日を振り返ろう

日曜日。重い夢見に、苦しくなって

雨の中、家を出て、あてもなく。


たとえ、何十年ぶりであっても

夢に現れるというのは、どこかで

未だ、昇華し切れてないんだな。


どこへ行くか、思案するうち、ああ

今日は、弘法さんの縁日だ...と思い

お大師様の元へと、向かいました。


地の涯(すいません)にありながら

何とも明るく、清朗な気に満ちた寺。


冬には珍しい、まとまった雨。

それでも、雪でないだけ、有難し。


お線香にも、火がつかない本降り。

お寺の方が、炭を熾して下さって。


こんな、人もいない雨の日にも

火を灯し、境内を整える人がいる。

常香炉のあたたかさが、沁みました。

慈雨に濡れそぼった、南天の実。


本堂で写経をしたい旨をお願いし

靴を脱ぎ、上がらせて頂きました。


西国、坂東、四国...各札所のご本尊と

四季の花々が描き出された格天井。

写経の机は、四国八十八霊場の下に。


時折、参詣者を招じ入れ、お寺の方が

丁寧に説明をする以外は、雨音のみ。


間違えないよう確かめて、一字ずつ。

隣の夫の気配も、意識の外に追いやり

持ち慣れない小筆を手に、小一時間。


心が凪ぎ、かろやかになったのは

空腹を覚えたせいだけでは、ない。


お寺の方が見え、書き上げた経文を

御前立ちの脇に捧げ置き、私達を

お厨子の前に招いて下さいました。


仏像の表情は、人の心の有りように

より、違って見えると言うけれど。

私を見おろす、静かな半眼のまなざし。


お堂を出たら、雨上がりの青空に

陽の光さえ、差し込んでいました。

お詣り後、ご当地の海鮮のお店へ。

かねてより食べてみたいと思っていた

豪勢なちらしを、今日こそは!

年末年始は、仕事が立て込んだけれど

おくれて今、お正月が来たみたい。


帰りは、雨に洗い上げられたような

美しい空に。遠くには富士山の姿も。

遠すぎて、お山は写りませんでしたが

雨ふって地かたまる、良い休日に。