リハビリテーションってのは工業っていうより農業なのではないか? | 作業療法士杉長彬(すぎながあきら)のやる気を高めるコミュニケーション

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世の中のセラピスト、治療家と言われる人は、




劇的な変化を求めすぎているように思う。









劇的な変化。




昨日とは見違えるようによくなった。




1週間前とは別人のようにADLがアップした。




1回のセッションで昔のトラウマがなくなった。




10年来の痛みが、5分の施術でとれるテクニック。







こういった言葉が、巷を賑わして、


勉強熱心なセラピストはそれに飛び付いていく。











また、自己肯定感の低いセラピストは、




劇的な変化だけを、治療の効果だと思うこむ。




なので、患者さんがちょっと変化したこと。




ちょっと良くなったことに気づけない。




効果とは『劇的な変化』だけだと思っているので、




自分が起こした小さな違いに気づけない。








人は日々、必ず成長している。




どんな人でもだ。




どんな人でも必ず成長しているし、変化し続けている。




それは人が死に至るその日まで成長し続けている。




しかし、自己肯定感の低いセラピストは患者さんのそのわずかな成長に気づけないでいるのだ。






なぜか?






それは自己肯定感の低いセラピストは、




自分のやっていることに自信を持てないから。




自信を持てないので、




自分と患者さんの作り出した結果に意識がいかないのだ。












私はリハビリテーションとは農業に近い感覚でやるのがいいのではないかと思っている。




農業をやる感覚というのは、




日々、水をやって、肥料をやって、雑草抜いて、




っていう日々のメンテナンスをしっかりやることで、




秋には、収穫の秋がやってくる。








私たちは、日ごろのメンテナンスをしっかりやったり、




作物を植える前の土壌を作りをしっかりやることで、




作物がちゃんと育つように工夫することはできる。




だけど、100%完璧にどの苗もちゃんと育って、良い作物になるかどうかは、




少し運任せのこともあるし、その苗自体ががんばるかどうかにかかっているのだ。




台風や自然災害があれば、不作の年もあるだろうし、




苗によってはうまく育たないものもある。




我々はよく育つように努力をすることはできるが、




ある程度運やその個体の力を信じる事しかないところがある。














一方最近のリハビリテーションの世界で”良し”とされている傾向というのは、




工業的なのではないか?と感じる。




工場で何か製品を作り上げる感覚。




均一な製品をいかに短時間に、無駄なく、不良品なしに作り出すか?という感覚。







ここでは、ミスや不良品は揺らされないだろうし、




ある程度機械任せ、その製品まかせなんていうことはないだろう?




例えば、携帯電話を工場で作るとき。




携帯電話がうまくうまくできるかどうかは?




その個体差が生じるなんてことはありえないわけで、




常に均一に、これをやれば必ずこれができる。




決まりきったパターンの上に成り立っている。








劇的な変化を求めるセラピストは、リハビリテーションを工業のような感覚でやっているのではないか?




と思うのだ。




こうやったら、必ずこうなります。




みたいな。




そういうものに幻想を持ってしまう。








だけど、対象は人間を相手にしているわけだから、




それは幻想でしかないわけで、




自分たちは100%に近づけられるよう頑張り続けるしかないし、




その人自身にも頑張ってもらわないといけない。







そうやって目の前の対象に、




ゆだねるっていう感覚も大切なのだ。




ゆだねる対象は目の前の患者さんだけでなく、




周りの環境もそうかもしれない。






農業をやるっていう事は、




環境も大事な話で、




適度に雨が降ってくれないといけないし、




かといって台風が来たら、作物がやられちゃうときだってあるし、




日照りの時が続いたら、うまく育たない。




そういう天気とか環境は、人間の手ではどうにもならなくて、




ある程度、自然に身をゆだねる事も必要になる。










そう思うと、我々セラピストだって、すべて患者さんとセラピストの間だけで、




起きている事だけでなく、




周りの環境すべてにゆだねたり、




利用したり、




そういうことが必要になってくる。










まあ、いろいろ書いていて、なかなかまとまらないんだけど、




言いたいことは、




リハビリテーションっていうのは、工業より農業をする感覚に近いんじゃないのか?




今日書きたかったことはこんなことです。





まだまだかなり言葉や説明が足りないところがあると思うけど、




この形でとりあえずアウトプットしておきます。




長文になりましたが、ここまで読んでくれていたならありがとうございます。
















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認知症のある方への作業療法 中央法規出版より本を書いています。(共著)