「あなたの質問力がアップするコミュニケーションセミナー」のセミナー報告 | 作業療法士杉長彬(すぎながあきら)のやる気を高めるコミュニケーション

作業療法士杉長彬(すぎながあきら)のやる気を高めるコミュニケーション

現役の作業療法士が、リハビリ職のためのやる気を高めるNLPコミュニケーション術をお伝えいたします!NLPを用いたコミュニケーションセミナーを行っています!

あけましておめでとうございます。

リハビリコミュニケーション研究所杉長 彬です。

大変遅れましたが、12月23日に行った「あなたの質問力がアップするコミュニケーションセミナー」の報告をさせていただきたいと思います。


今回のセミナーは、我々、リハビリ職者が、臨床上のコミュニケーションで、日頃何気なく行っている

「質問」をテーマに行いました。


質問というのは、辞書的な意味で言うと、

「わからないことや、疑わしいことを、問いただすこと」

とあります。

しかし、今回のセミナーでは、質問というものをただの情報交換という意味を飛び越えて、

質問をすることで、いかに人の意欲を引き出すか?

質問することで、いかにして、人が大切にしている価値観に触れていくのか?

という点で質問をとらえていく事を行いました。


そのために必要なNLPのスキルとして、
1 ラポール
2 メタモデル
3 ニューロロジカルレベル
という3つをお伝えしました。


ラポールというのは、簡単に説明しますと、話しやすい雰囲気を作るためのコミュニケーションスキルです。
ラポールにはバックトラッキング、ミラーリング、ペーシングという3つのスキルがあります。

バックトラッキングというのは、相手の話をオウム返しに伝え返すこと。
ミラーリングとは、相手に合わせて同じ動作をしたりや姿勢をとること。
ペーシングとは、相手の呼吸、言葉のスピード・テンポ・トーンをあわせること。
の事をいいます。

それぞれを説明しながら、実際にペアを作り、練習をするという事を行いました。



質問する前に、まずラポールがすごく大切です。

なぜなら、人に質問するという事は、話しやすい雰囲気を作らないと、
聞かれている方が、何だか緊張してしまったり、責められているように感じてしまう。
そういうことが起こるからです。

だからこそ、ラポールをしっかり作ってから質問しましょうという事で、
ラポールのワークを皆で行いました。




続いて、メタモデルに関するワークを行いました。
人は自分の体験を人に伝えようと、「言葉」として表層部に表すとき、省略、一般化、歪曲が起きると言われているというものです。
メタモデルの質問を使うことで相手の深層部を聞き取る事ができたり、相手の話を膨らませたりする事が出来ます。



今回は、特にメタモデルの中でも「省略」のメタモデルを力を入れて伝えさせていただきました。

まずは、相手の話を聞き取り、
その話している言葉をそのままバックトラッキングで、相手に返し、
さらにその言葉についてメタモデルの質問をする。
というワークを行いました。

例えば、
「昨日あたりから、腰が痛いんですよ~」というクライアントがいたら、
「なるほど、腰が痛いんですね」とバックトラッキングしつつ、
「どんな風に痛いんですか?」と
”痛い”という言葉に対して、メタモデルの質問でさらに、詳しく聞いていく。
そのようなワークです。

他の例を出しますと、
「職場の人間関係がうまくいかないんです。」というように話すクライアントがいたら、
「なるほど、うまくいっていないんですね。」とバックトラッキングしつつ、
「どのようにうまくいっていなんですか?」と
”うまくいっていない”という言葉に対して、メタモデルの質問でさらに詳しく聞いていく、
このような事を行いました。

このように、相手の出した言葉をそのまま受けて、
「それってどういう事ですか?」
「どんな事なんですか?」と聞いていく質問法がメタモデルの質問の1つですよという事で、
お伝えさせていただきました。


最後にニューロロジカルレベルのワークを行いました。
自分の仕事について、
「環境」
「行動」
「能力」
「信念価値観」
「自己認識」
「スピリチュアル」
という6つの側面から、言語化していくという事を行いました。

自分の仕事について、日頃無意識に思っていても、あまり人に話したことのなかったような事を話す機会になり、
このワークが今後の仕事についてのモチベーションになったというような感想も聞く事ができました。


こんな感じで盛りだくさんの1日ワークショップになりました。

今回はかなりワークが多く、理論的なこと、知識的な事をあまり伝えられないという所もありましたが、
NLPの醍醐味でもある、「体験して気づく」という所の楽しさを感じてくれた受講生の方が多かったので、よかったかなと思います。



以下に、参加された方の感想をご紹介いたします。


○バックトラッキング、ミラーリング、ペーシングなどの技法は、明日から臨床の場面で早速使用してみたいと思いました。
練習時にも、ミラーリングやペーシングをする事で、数十秒で相手の方がリラックスした体勢になる印象を受けました。


○事務的になりがちで、「自然体」で今回の事を含めてコミュニケーションをとることが難しかったです。
まずは友人・同僚とで練習し、臨床場面に活かして活かしたいと思います。


○今まで患者さんと接する際は、その方に合わせた対応をしなければと、ただ漠然とした考えでしか接する事ができていませんでした。
今回の研修会に参加させて頂き、今まで何も考えられていなかった事を痛感し、逆に患者さんの方に気を使わせていたり、嫌な思いをさせていたのかなと感じました。
いろいろなことを学ばせて頂きましたが、今回うまくできなかったことも多かったです。
それでもコミュニケーションに対しての見方も大きく変わりました。
今後少しでも相手の気持ちを理解して、リハビリをすすめられたらと思います。
ありがとうございました。


○ワークショップを通して、質問される側に立つと、どんな風に質問したら良いか悩んでいた事が、解消されました。(その人の立場にたってみることでみえる)
楽しく、充実した時間をありがとうございました。


○座学は、理論を説明していただけるとさらによかったと思います。書面と具体例の話がつながらないところがあるように思えました。
ワークは自分の足りないところ、知りえなかったところがわかり収穫でした。このような自分像を理解しながら、臨床に取り組みたいと思います。


○1日あったという間でした。緊張はしましたが、楽しかったです。
自分自身を知るということも少しはできたのではないかと思います。
職場では、「なんで?」「ああすればよかったのに・・・」と思う事が多く、悩んでいましたが、個人個人で価値観が違うという事を再認識できました。
どうすれば良い思いを持ってどういう環境を作れるかのヒントになりました。


○実際のワークを通しての体験、発見があり、受講できてよかったと思いました。入門的なNLPを読んでみましたが、受講した事で、使えるように、変わったと感じます。
少人数であったことも、リラックスして受講できたと思います。
今までの自分の失敗の理由も少しずつ分かった内容でした。
NLPの概念でその人に解決策があるということが、広まっていけばと思います。


○講座中に自分がクラアント役を体験する機会もあるので自分を知ることにもつながります。
その体験を通して、自分があらたなことにチャレンジできていることにおどろかされます。
私もいろんな方に気づきをあたえられる人間に成長したいと思います。
今後もよろしくお願いいたします。


○今日教わった事全てを意識しながらコミュニケーションをとる事は難しいが、いつかはそれを平然とこなせるセラピストになりたい。
まずはバックトラッキングから実施したい。
ニューロロジカルの課題では、自分の事を人に話すという普段はやらない事が出来て少し気持ちがよかった。


○今の私は、まず、自分を知って、自分をコントロールしていくことだと思います。
その事に、再認識させれましたし、また自分の問題に思っていること、困っていること、知っているかのように、セミナーを進めてもらえたので、自分のコントロールの仕方もある程度、知る事ができたのでとても充実しました。
今後も、自分のネガティブにのまれたままにならないように、当セミナー内容を思い出すようにし、使っていきたいと思います。
大変ありがとうございます。
また、休みが合えば、参加してみたいです。よろしくお願いいたします。
訓練して体で覚えたいですね。


○本日はとても参考になる意見や、交流を持てました。ぜひ、今セミナーの体験を元に業務にあたって行きたいです。
本日はありがとうございました。


以上です。



次回は2月24日に行う

「リハ職のための共感力を高めるコミュニケーション講座」 

です!!!


こちらもぜひともよろしくお願いいたします。