家族にしか出来ない事と家族じゃないからこそできる事 | 作業療法士杉長彬(すぎながあきら)のやる気を高めるコミュニケーション

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認知症だと頭ではわかっていても、
どうしても家族だと、強くあたっちゃう。

精神科の病院で働いていると、患者さんとご家族のそういう場面によく出会います。


歳をとってくれば、色んな事ができなくなってきたり、色んな事を忘れちゃったりする事はしょうがないことなんだけど、
実の親とか、自分の妻や夫がそういう状態になると、なかなか受け入れられず、責めたくなっちゃうものなのだなと思います。


自分の親っていうのは、ある意味自分の将来を暗示しているような存在です。

その親がだんだんとできなくなってくる様子を見ると自分もいつかこうなるんじゃないか?
こうはなりたくない!って気持ちが働いて、ニュートラルに対応する事が難しくなるのでしょう。



昔は厳しかったのに今はこんなにだらしなくなってしまって・・というのも家族の方によく起こり得る感情のようです。


親が子供に「しっかりしなさい」と厳しくしつけていた場合、
親が認知症が進み、いろいろな事ができなくなると、子供が親に「しっかりしてよ!」と厳しく叱責するというような事もあるように思います。


子供の頃に厳しくされた復讐を、
親が年老いてきてからしているんじゃないかと思う程、親に対して厳しく叱責する方もいらっしゃいます。





患者さんにとっては他人の我々医療・介護従事者と家族との
一番の違いは「ニュートラル(中立的)に接する事ができるかどうか」なのではないかとよく思います。




ニュートラルに接するというだけで、患者さんにとっては、家族との関わりとはまったく違う意味があるのだろうなと思うのです。


そんな専門職だからこそできる人との関わりってなんだろうって模索している今日この頃です。