【第8話】母は、何も言わずに本を置いていきました | 売り込まずに「あなたにお願いしたい」と言われる|案件獲得プロデューサー ナミマリョウ

売り込まずに「あなたにお願いしたい」と言われる|案件獲得プロデューサー ナミマリョウ

「商品には自信がある。人柄も悪くない。なのに、なぜか選ばれない」そう感じているなら、実力不足ではありません。伝え方の順番が違うだけです。500名の経営者を見てきた私が、心を整えるところから、売り込まずに選ばれる伝え方までをお伝えします。

 

外に出られない日が、半年以上続いていました。

 

 

痛くて、息もできなくて、家の中にいました。

 

 

毎日、どうして俺だけこんなめに、と言っていました。

 

 

そんなときです。

 

 

母が、僕のところに一冊の本を持ってきました。

 

 

そして、こう言いました。

 

 

「世の中には不思議なこともあるみたいだよ」

 

 

それだけでした。

 

 

読みなさい、とは言いませんでした。

 

 

元気を出しなさい、とも言いませんでした。

 

 

本を置いて、帰っていきました。

 

 

いま思うと、ここが大きかったです。

 

 

あのとき、もし「読め」と言われていたら、僕は読まなかったと思います。

 

 

元気を出せと言われていたら、たぶん怒っていました。

 

 

母は、何も言いませんでした。

 

 

だから、僕はその本を開きました。

 

 

本の題名は、『ザ・シークレット』でした。

 

 

ロンダ・バーンという人が書いた本です。

 

 

僕は、1年に1冊も本を読まない人間でした。

 

 

それなのに、不思議と読み進めていました。

 

 

書いてあったのは、こういうことでした。

 

 

自分がこうなりたいと想像したこと。

 

声に出したこと。

 

紙に書いたこと。

 

 

そういうものが、現実になっていく。

 

 

読みながら、僕はヒヤッとしました。

 

 

僕がやっていたのは、全部その逆だったからです。

 

 

毎日、人のせいにしていました。

 

毎日、文句を言っていました。

 

毎日、怒っていました。

 

 

どうして俺だけこんなめに、と声に出していました。

 

 

それを、2年半以上続けていました。

 

 

もし本に書いてあることが本当なら。

 

 

いまの自分をつくったのは、自分かもしれない。

 

 

そう思いました。

 

 

ここは、はっきり書いておきます。

 

 

これは、僕が自分についてそう思ったという話です。

 

 

痛みで苦しんでいる人に、あなたのせいだと言うつもりは、まったくありません。

 

 

事故も、体のことも、僕のせいではありませんでした。

 

 

それでも、あのとき僕は、自分の中のことだけは自分で決められるかもしれない、と思ったんです。

 

 

そして、不思議なことが起きました。

 

 

その瞬間、地獄の底に足が着いたような感じがしたんです。

 

 

ずっと落ち続けていました。

 

 

どこまで落ちるのか分かりませんでした。

 

 

でも、足が着きました。

 

 

底があるなら、あとはここから登ればいい。

 

 

なぜか、そういう気持ちが湧いてきました。

 

 

半年ぶりに、前を向いた日でした。

 

 

ただ、気持ちが湧いただけでは、体は動きません。

 

 

ここから僕は、毎日あることを始めます。