5月17日に
岡部均平から
連絡を受けた
伊古田純道が
診察に来た。
伊古田純道は
16km離れた場所で
開業していた。
伊古田純道が
診察に来るのは
これで2回目だった。
それ以外は岡田均平の
手紙でみ登の状態の報告を
詳細に受けていた。
「利尿剤の投与は
続けるように、
時々の発熱には
煎じ薬を投与するように」と
伊古田純道は
再度確認するように
岡辺均平に命じた。
帰り際に、
伊古田純道は
岡部均平をよび、
「み登さんの症状は
一日、一日の変化に
動じてはいけない、
1週間単位で症状を
見るようにしよう」、
「創部は香油を塗り、
根気よく
治療することが大切」と
言って、
伊古田純道は帰路に着いた。
また、創部の治癒のために、
藁を奇麗にして、
刺しておくとよい、
そこから膿みが出るようにしよう。
岡部均平は感心しながら、
藁で作ったドレーンを入れた。