Perfume 8th Tour 2020 "P Cubed" in Dome 感想レポ目次

  1. 《「私たちの"P Cubed"」》"P Cubed" in Dome LOOKS①・ネタバレ無し
  2. 《Prologue》"P Cubed" in Dome LOOKS②
  3. 《Opera》"P Cubed" in Dome LOOKS③
  4. 《play the GAME》"P Cubed" in Dome LOOKS④
  5. 《このままでいれたら》"P Cubed" in Dome LOOKS⑤ ←今回の記事
 
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ALL MY TIME

 
Perfumeがアニバーサリードームツアーの2曲目に選んだ楽曲は「Spending all my time」
 
「私たちの"P Cubed"、始まります。」
 
延長されたイントロで、あ~ちゃんがこう言ったのは大阪2日目。
ファンの投票を取り入れて、Perfumeが練り上げたドーム公演は、"P Cubed"の新たな一面を見せてくれた。
 
 
 
実質千秋楽となった東京ドーム1日目。
 
 
 
「今日は、来てくれてありがとう!」
 
この言葉が、未だに頭から離れない。

 

 

 
 
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千秋楽を中止に追いやった話については避けようと思ったが、Perfumeの歴史の中で大きな出来事となってしまったことと、その記録を残すことに意味があると思い、少しだけここに残させて頂く。
 
 
 
東京ドーム1日目。政府からの要請は出ていなかったものの、開催はかなり危ぶまれていた。
 
そもそもツアー初日前から感染症の話題は上がっており、オフィシャルサイトでも対策を講じた上で、ご来場される方々へのお願いをアナウンスしていた。
 
そのまま福岡、名古屋と公演は続けられたこともあって、ドームツアー全通民の私は開催を楽観視していたし、名古屋公演までは自粛に至るほどではなかった。
2月21日豊洲PITでの「YSTK×KPP」も平常通り開催されていた。
 
風向きが変わったのはその直後から。
 
ごく一部が自粛を求めるようになり、東京ドーム1日目は開催しながらも希望者への返金に応じた。
 
そして、2月26日、厚生労働省からリリースされた、大規模イベント自粛の要請。
しかし、今日の今日出されたリリース。しかも強制ではなく要請である。この時点では特に心配していなかった。
 
が、その直後、同日に京セラドーム公演を実施する予定だったEXILEのコンサート中止が発表された。
 
Perfumeの発表もその直後。14:44頃だった。
 
 
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フェスや海外公演での披露が多い楽曲である人気曲である一方、ワンマンライブで「Spending all my time」をフルサイズで披露したのは、2013年の『Perfume 4th Tour in DOME「LEVEL3」』だけだった(しかもオリジナルではなくAlbum-mix)。
 
Perfumeにとってこの曲は、必殺技。ファンの為より”観客”へ向けた楽曲だろう。
 
 
 
そんな楽曲を、ドームツアーの2曲目にぶち込んできたわけだ。
 
上下に口を開けたディスプレイに「Spending all my time」の文字が忙しく流れ、楽曲とMVが持つ無機質さとミステリーさ、そしてPerfume WORLDのクールな一面が閉じ込められたナンバーだった。
 
 
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終わりのない旅

 
3曲目は「Dream Fighter」。FCツアー以来のイントロに心臓の動きが一瞬大きくなった。
 
高く上がっていたステージはフラットになり、ディスプレイが幾つものキューブで構成されていたことにここで気が付く。
 
そのキューブは「Dream Fighter」のMVを彷彿とするホワイト&ブラックを映し続ける。
 
 
 
夢に溢れたタイトルのこの楽曲は、Perfume初の武道館公演に合わせて、中田ヤスタカからPerfumeに宛てられた楽曲。
メッセージ性の強い、聴いた人々を奮い立たせるこの曲は、ファンの間では語り継がれる名曲だ。
 
今では、Perfumeからすべての人たちへの応援歌、と取るほうが相応しいだろう。
 
貰った曲を完全に自分達のものにして、リリースから10年以上経った今、こうしてファンへメッセージを送れることは奇跡だ。Perfumeの積み上げが決して間違ってないことの、明白な理由になる。
 
このままでいれたら って思う瞬間まで
 
この詩にも、Perfumeの今は表れていた。
 
楽曲は生きている。
 
 
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暗くなった会場が、少しずつ大きくなる音と共にステージの照明によって赤色に染められていく。
 
「レーザービーム (Album-mix)」。徳間最末期、Perfumeを代表する楽曲だ。
 
活気剤としては最適だが、もう充分!というくらいカロリーの高い楽曲が続いた中での「レーザービーム (Album-mix)」。いつの間にかドームは真っ赤な「レーザービーム」の世界に変わり、虹色のレーザーもちらついている。
 
この”4曲目”には心当たりがあった。『Perfume 5th Tour 2014「ぐるんぐるん」』と、全く同じ位置付けだ(私はこれを”同じ時間帯”と呼んでいる)。もうそれだけでアツすぎる。その後のチーム分けに『あ・べ・さん』が出てきたことも『ぐるんぐるん』を彷彿とさせた。
 
ついでに3曲目が「Dream Fighter」も、『Perfume 6th Tour 2016「COSMIC EXPLORER」』と同じ時間帯だ。
 
過去のセットリストを意識してないにしても、Perfumeの歴史と言われると意識してしまうなーと思いながらセトリを記憶していた。