粉砕の目的は、
①固体の表面積を増す
②固体と他の固体や液体とを
できるだけ一様に混ぜ合わせる
③鉱石などの中の異なった成分を分離する
引用:化学工学入門 実教出版
現在,微粉炭焚き火力に設置されるローラミルの構造を
図 5 に示す.ローラミル上部に設置された給炭機から供給
された石炭は,ミル中央上部にある給炭管を通過して粉砕
テーブル上に落下する.粉砕テーブルはミルモータにより
駆動され,その回転遠心力によって,石炭はテーブル外周
部に移動する.そして,加圧装置によってテーブルに押し
付けられた (加圧された) ローラに噛み込まれることで粉砕
される.ローラは軸回転自由となっており,テーブルの回
転に伴って連れ回りする.テーブル外周部には,エアポー
トと呼ばれる通気口があり,熱風 (一次空気) が吹き上げて
いる.高温の一次空気は,石炭を乾燥するとともに,その
ままバーナまで微粉炭を搬送し,ボイラ火炉内で燃焼用空
気の一部となる.ミルテーブル外周部に運ばれた粉砕され
た石炭と,ローラ間をすり抜けた石炭は,エアポートから
の吹き上げ熱風によりミル上方に吹き上げられる.そのう
ち,径の大きな粒子は,気流に乗ることができずに自重で
テーブル上に落下する.気流に乗った小さい粒径の石炭は,
ミル上部の分級機まで到達するが,そこでも所定の粒子径
以上の石炭粒子は,回転する分級機によってはじかれて
テーブル上に戻される.テーブル上に戻された石炭は,給
炭管からの石炭と共に再び粉砕されることとなる
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcombsj/54/168/54_61/_pdf/-char/ja
つまり、石炭の表面積を増やして
火力発電の燃料として効率良く使うために
石炭を粉砕するものをミル(微粉炭機)という。
仕組みは、石炭を粉砕テーブルの遠心力により
テーブルの外周部に移動させ、加圧装置によって
加圧されてテーブルに押し付けられた
ローラ(回転する)に石炭が挟まれることで
粉砕される。
粉砕された石炭はテーブルより下の位置にある
通気口から送られる熱風により乾燥し、
最後は分級機によるふるいにかけられる。
分級機とはどのようなものか?
石炭を効率よく燃焼させるためには、
ボイラーに入る前に、石炭を微粒子(100μm)まで
粉砕する必要があります。
このためミル(微粉炭器)が設置され、数cmの石炭を微粒子になるまで粉砕します。
このミルには、粉砕、乾燥、分級の機能があります。
分級は、微粒子のみをボイラーへ送るために
重要な部位です。
回転式分級器では、数十rpmの速度で回転するブレードと
空気の流れにより⽣ずる遠⼼⼒と求⼼⼒の
相対的なバランスにより、微粉のみが通過し、
粗粒はカットされます。
つまり、分級機によって
微粉は微粉炭管を通って
火力発電の燃料として使われる。
一方、分級機によってテーブル上に戻された石炭は
給炭管からの石炭と共に再び粉砕される。