子育ての参考に、というわけではないが、子供が生まれてからは育児関連のツイートやブログ、漫画などを、パラパラとみるようになった。実感を伴って読めるし、ああ、みんな同じような苦労をして子育てしているのだなと安心したりもする。

 そんななかで見つけたのが、この漫画だった。

 眠井アヒルさんの「書けない花嫁の手紙」。

 

 

 この作品で共感したのは、結婚でも子育てでもなく、「学校のトイレで大ができない」という点だった。

 女性でも、そうなのか、と。

 小学6年生だった主人公(作者)は、自宅まで我慢する選択をするが、思いのほか便意が強く、あえなく途中で漏らしてしまう。

 私も、学年は違うけれど、同じ経験があるので、痛いほど気持ちが分かった。

 

 「なぜ学校でできないのか」については、触れていない。

 その「理由」よりも「結果」のほうが、作者にとっては大事だったからだろう。

「なぜ学校で大ができなかったのか」「(この出来事の後に)学校でできるようになったのか」については、いずれ教えて欲しいところだ。
 

 ネタバレだが、この物語は、明るい雰囲気で終わっている。

 漏らしたのを、家族以外の人に知られていないのも重要だが、何より家族が排泄に寛容なのが大きいと感じた。

 排泄の失敗を仕方のないものととらえると同時に、排泄を無理に我慢してはいけないことを穏やかに教えてあげる。

 こんな考えの人たちが増えれば、学校のトイレはもっと、温かく、穏やかな雰囲気のものとなるに違いない。