不寛容といえば、最近、こんなニュースがあった。

 

 

 

 茨城県の公立小学校で、授業中に教員の許可を得ずトイレに行った1年生の児童を、担任教員が叱った。

 その𠮟り方が激しく、児童たちが怖がってしまった。

 その結果、

 

 ・児童たちはトイレに行きづらくなり、複数の児童がトイレに行けず失禁した

 ・2日連続で失禁した児童について、担任教員は他の児童がいる前で「お漏らしは恥ずかしいね」と子供を傷つけるような発言をした

 ・児童3人が不登校となり、うち1人は転校を余儀なくされた

 

 勝手に教室を出てしまうのは、確かにいいことではない。

 しかし、彼らは入学したての小学1年生。怯えるほど厳しく叱る必要はない。

 「今度から、トイレに行きたくなったら、先生に言ってからにしてね」と伝えれば済む話だ。

 

 この教員については、研修を受けさせるそうだが、何より子供たちのケアをしてあげてほしい。

 入学していきなり、怖い思いをしているのだから。安心して通学できるよう、優しく接してあげてほしい。

 失禁した児童には、より手厚く。恥ずかしい思いは簡単には消えない(ずっと消えないかもしれない)。少しでも気持ちが和らぐように。からかいやいじめにつながらないよう、目配せも必要だろう。

 

 ちょっと疑問なのが、校名まで明らかにされていること(匿名にしているメディアもあった)。校名は伏せてもいいのでは。

 これでは、この年度にこの学校に入学した子のなかに、失禁した児童がいることがわかってしまう。なかでも転校した児童は、その時期と転校前の在籍校から、特定されてしまうかもしれない。

 教員の指導が不適切なのは確かだが、この教員もいずれ復帰するとのこと。必要以上に重いストレスで教壇に立つのは、子供たちにとってもよくない。

 なので、こうした事案がありました、再発しないよう対策をする、と伝えれば十分ではないかと思う。