制裁と国際連携で全員救出実現を!-国民大集会報告1ー救う会全国協議会ニュースより | 日本会議長崎のブログ

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北朝鮮は、先日ミサイル発射に失敗したとかで、またもや核実験をしようとしている、と報じられています。


未熟な独裁者の横暴には呆れるしかありませんが、こうした脅しや挑発が何の効果も無いことを、彼に理解させるしかありません。


ぶれることなく、むしろ一層圧力を強化して、拉致問題の解決=被害者の全員解放以外に、打つ手がないとところまで追いつめていかねばなりません。


4月9日に開催された国民大集会の内容を報告していきます。


この回は、特に、安倍総理本人が出席されてのご挨拶が掲載されています。


★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2016.04.12)

制裁と国際連携で全員救出実現を!-国民大集会報告1


◆問題は北の独裁者が全員返すという決断をまだしていないこと


西岡 力(総合司会、救う会会長、東京基督教大学教授)


みなさん、こんばんは(拍手)。「最終決戦は続いている 制裁と国際連携で全員救出実現を!国民大集会」を開きます。


司会は私、救う会会長の西岡が務めます。宜しくお願いいたします(拍手)。


2年前、北朝鮮は、拉致を議題にする協議を行う所まで降りてきました。そこから始まった「最終決戦」はまだ終わっていません。


今日総理にお出でいただきましたが、私は今でもよく覚えています。2年前、交渉が始まる日の夜、総理が家族会との面会の場でこうおっしゃいました。「今の方が、小泉さんが訪朝した時より困難だ。2002年に北朝鮮の指導者が一度決めたことを覆させるという大きな課題があるからだ。従って強い圧力を背景にした交渉しかない」と。総理がおっしゃった通りの展開になっていると思っています。


問題は北朝鮮の指導部、その独裁者が全員返すという決断をまだしていないということです。それをどうさせるのか、その一点です。それが「最終決戦」です。最終決戦は終わっていません。我々はこの決戦に負けるわけにはいきません。


今日、曽我ひとみさんが来てくださいました。蓮池薫さんが、最近色々な所で講演されています。わざわざ横田さんたちを呼んで、控室でこういう話をしました。「一番心配なのは向こうにいる被害者の精神の安定だ」と。「物質的には一定程度余裕があるが、2年前に調査が始まったことを彼らが知って、『何も動いていない、今回もだめだった』ということになったら、あの人たちは精神の安定を壊してしまうんじゃないか」と。


厳しい中で助けを待っている人がいるんです。ですから「最終決戦」は終わっていないんです。強い決意と取り戻すと言う決意を持って、今日の集会を始めたいと思います。宜しくお願いいたします(拍手)。


それでは主催者を代表して、家族会の飯塚繁雄代表にお願いします(拍手)。


◆帰国に結びつく実質的な協議が是非必要


飯塚繁雄(田口八重子さん兄、家族会代表)


皆様、こんばんは。今日はここで国民大集会を開催しましたところ、かなり多くの皆様がご出席いただき、拉致問題を一緒に考えているという雰囲気がひしひしと伝わってきます。


今、司会から話があったように、昨年以来、「最終決戦の時」と言ってきたわけですが、今年になってしまったという経過があります。当然ながら、今この時点での状況を見ますと、まさに拉致問題、被害者を取り巻くあらゆる環境が変わりつつあります。


こういう状況の中で、北朝鮮は数ある蛮行を重ね、国際社会や日本政府や国民に対し、かなりの刺激を与えてきています。これには何らかの目的があると思いますが、私たちとしては、日本人拉致被害者を返すかどうか、取り返せるかどうかがまず論点です。


国際社会は北に対して、相当非難を強くし、相当の制裁を課してくると思います。当然ながら、わが日本政府は独自に制裁を課し、また国際社会、国連と歩調を合わせながら北朝鮮に相当強い圧力を与えています。


しかし、これが本当にどれだけ効果があるのかは、今後を見なければ分かりませんが、今までにない相当きつい圧力になると思います。


今北朝鮮で待っている被害者たちは、「本当に帰れるのかしら」と思っていると思います。あらゆる手を使って、日本政府と国民、そして被害者の家族が、何とかして被害者を助け出そうという運動や動きが強いということを察していると思います。


しかしながら、30数年も、あの厳寒の地に捕われの身となって苦しんでいる。この姿は全く前と変わりません。従って私たちはよく、「一刻でも早く」、「少しでも早く」ということを訴えていますが、解決の道にはちょっと難しい点もありますが、日本が国際社会と共に制裁をかけている理由は、核・ミサイル・拉致、我々からすれば拉致・核・ミサイルです。その3つの「包括的解決」ということも謳われています。


しかし、拉致問題をかかえているのは日本です。韓国もそうですが。そういう意味では国際的な取り組み以外に、日本独自の対応を取っていくことが必要ではないかと思います。


そういう意味では、北朝鮮との交渉は、あくまでも実質的な協議で、なんとかつながりをつけていただいて、日本独自の協議がうまくまわって、帰国に結びつく実質的な協議が是非必要だと思います。


◆今こそ取り返すチャンス


水面下で色々やっていただいているとは思いますが、我々の最終的な目的は被害者の帰国です。我々としてはこれ以上ありません。確かに核・ミサイルは脅威ですが、まず目先にはっきりとした問題として見えるのは拉致です。長年かかっている今こそ取り返すチャンスだと私たちは見ています。


隣の韓国でも、拉致被害者を相当数抱えています。その辺の協力体制を含めて、是非前向きに、能動的に動いていただいて、強力な姿勢を是非示していきたいと思います。北に対する圧力を含めた強いカードを示すことにも結び付くと思います。今こそ拉致問題の解決、被害者の帰国にとっていい機会であるというとらえ方で、今後も早急に対応していただけますよう、日本が全国一丸となって解決への取り組みを目指していきたいと思います。


宜しくお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。


西岡


続きまして、主催者を代表して、拉致議連の平沼赳夫先生にご挨拶をいただくといころですが、平沼先生は2度目の病気で倒れられました。1度目の時は回復されて、我々と一緒に海外に行かれたのが2008年でした。アメリカがテロ国家指定解除をするとの情報があり、ヒルさんに会いに、病身を押して行ってくださいました。どの病気も身体にあまりよくないと思うんですが、行ってくださいました。


大臣もされた方なのに、ホワイトハウスに入る時は我々と共に、普通の人たちと同じように並んで入ってくださって、命がけで取り組んでくださったのだなあと思います。


しかし、もう一度倒れられました。今はリハビリをされているということです。拉致議連の会長としてのメッセージをいただいてきました。それを代読させていただきます。


◆拉致問題を解決するほか途はない、と金正恩に思い知らせるとき


平沼赳夫(拉致議連会長)


制裁と国際連携で全員救出実現を!国民大集会 メッセージ


北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟会長の平沼赳夫です。本日の国民大集会への参加ができませんことを、まずもって深くお詫び申し上げる次第です。主催者の一人として、一言メッセージをお届けさせていただきます。


本日お集まりの皆様におかれましては、拉致被害者救出のため、日頃より弛(ゆる)みない活動をいただいておりますことに、心から敬意と感謝を申し上げます。


普通に暮らしていた家族が、友人が、知人が、同じ国に住んでいる同胞が、無法にも拉致されたままになっている。国家として、どんな手段を使ってでも無事に取り戻すこと以上に優先すべきことなどほかにありません。


一昨年7月、北朝鮮が特別調査委員会による調査を開始してからも拉致問題は何ら進展していません。私たちは、「拉致被害者を即刻返せ」と怒りの声をぶつけてきましたが、それに対する北朝鮮の応(こた)えは、核実験と弾道ミサイルの発射であり断じて許せません。


安倍内閣は、拉致議連の要請を踏まえ、世界で最も厳しい制裁措置を実施しました。拉致議連としても、これを強く支持します。そして、これまでにない強力な内容の制裁決議が国連安保理で採択されました。今こそ、国際社会とスクラムを組んで、北朝鮮に対する圧力を最大限にまで高め、拉致問題を解決するほか途(みち)はない、と金正恩に思い知らせるときです。


全ての拉致被害者を家族のもとへ、一刻も早く取り戻すべく、私たちは皆様と心をひとつにして戦い抜いて参ることをお誓い申し上げます。


平成28年4月9日(拍手)。


西岡


続きまして、内閣総理大臣、安倍晋三先生が来てくださいました。安倍先生お願いいたします(拍手)。


◆特別調査委員会の解体は断じて受け入れられない


安倍晋三(内閣総理大臣、拉致問題対策本部長)


「国民大集会」開催に当たり、一言、ご挨拶申し上げます。


「拉致問題の解決は安倍内閣の最重要課題です。最優先で取り組んでいます。しかしながら、北朝鮮が特別調査委員会による調査を開始してからまもなく2年になろうとしていますが、拉致問題に進展が見られないことは極めて遺憾であります。


このような中、本年1月、北朝鮮は核実験を行い、さらに2月には「人工衛星」と称する弾道ミサイルの発射を強行し、その後も挑発行為を続けています。これらの行為は明白な国連安保理決議違反であり、わが国に対する直接的な脅威であり、断じて容認することはできません。


このような状況を踏まえ、拉致・核・ミサイルといった諸懸案の包括的解決に向け、政府は断固たる独自の措置を決定しました。これに対し北朝鮮は特別調査委員会の解体などを宣言しましたが、わが国としてストックホルム合意を破棄する考えはなく、断じて受け入れることはできません。


先般成立した制裁強化の安保理決議は、国際社会の北朝鮮に対する明確なメッセージです。決議にはわが国の考え方が十分に盛り込まれており、人道上の懸念が訴えられました。わが国は国際社会と協力してこの決議を厳格に実施して参ります。


その後の各首脳会談においては、厳格に国際社会がこの決議を実行していくことが重要であると訴え続けてきております。今般の核セキュリティ・サミットの際には、私はオバマ大統領、韓国の朴槿恵大統領と意見交換を行い、拉致問題をめぐる日本の立場を説明しました。そして両大統領から改めて日本の取り組みに対する理解と支持を得ることができました。


しかし、北朝鮮は国際社会に耳を傾けることなくICBM(大陸間弾道ミサイル)の燃焼実験など挑発的な行為を続けています。


北朝鮮の最高指導者に対しては、「このような挑発行為には必ず厳しい代償が伴うのであり、拉致・核・ミサイルといった諸懸案を解決しない限り、北朝鮮は明るい未来を描くことはできない」ということを明確に確認させる必要があります。


◆「対話のための対話」では意味がない


拉致問題の解決には、「対話のための対話」では意味がありません。同時に対話もしなければ拉致問題は解決しません。


政府としては「対話と圧力」、「行動対行動」の原則の下、国際社会と連携して北朝鮮に厳しい圧力をかけながら、同時に対話の窓口を閉ざすことなく、拉致問題の解決に向けて全力を尽くして参ります。


被害者の方々とご家族の皆様が抱き合うことができる日が来るまで、私たちの使命は終わりません。われわれは常に拉致被害者、そしてご家族の皆様と共にあります。


一刻も早く拉致被害者の皆さんをご家族のもとに取り戻すべく、これからも国民の皆様とともに全力を尽くしていくことをお誓い申し上げまして、内閣総理大臣としての挨拶とさせていただきます。皆さん一緒に頑張って参りましょう(拍手)。


西岡


私は冒頭、2年前の安倍総理の言葉を紹介しました。もう一つ紹介しておきたいと思います。1年前です。北朝鮮が、4月2日に、「このままでは政府間対話ができなくなっている」と、外交ルートで正式に通知してきました。


次の4月3日、安倍総理と家族会の面会の日程が入っていました。その日の朝刊に、「北朝鮮、対話打ち切りか」と大きく出ました。総理は何をおっしゃるか、私は関心を持って聞いていました。


今、「拉致・核・ミサイルが解決しないと北朝鮮に明るい未来はない」とおっしゃいましたが、前日に「対話ができなくなっている」と言われた次の日に、「拉致問題を解決しなければ北朝鮮は未来を描くことが困難だと彼らに認識させなければいけない」と言い切りました。テレビカメラの前で、です。


その後繰り返し、総理はその発言をしています。向こうが「対話を切るぞ」と言ったら、「未来はないぞ」と言い返した。激しい戦いが水面下で行われているんだなあと思いました。


その後も、対話は続いています。その戦いでは金正恩は負けたんです。脅しが効かなかった。まだ「最終決戦」は続いているんです。


続きまして、加藤勝信・拉致問題担当大臣、お願いいたします(拍手)。


◆国際社会との連携を一層加速化


加藤勝信(拉致問題担当大臣)


皆さん、こんばんは。本日は国民大集会に多くの皆さん方が足を運んでいただきました。拉致問題担当大臣として、心から御礼を申し上げたいと思います。


また国民大集会を開催していただきました家族会、そして救う会、拉致議連、そして知事の会、地方議会全国協議会の皆さん方にも改めて御礼を申し上げたいと思います。


北朝鮮による拉致問題は、わが国の主権、そして国民の生命と安全を脅かした重大な問題です。同時に、将来に夢を持ち、希望を持っていた多くの拉致被害者の方々のそうした思いを打ち砕き、家族の皆さん方との貴重な時間を切り裂いてしまった人権上も人道上も許しがたい犯罪です。


先ほど安倍総理からもお話を申し上げましたが、安倍政権では、拉致問題の解決を最優先の課題として、そして政府の責任において取り組むべき課題であると位置づけています。


私も就任以来、拉致被害者の方々の一日も早い帰国実現をめざして取り組んでいます。しかし残念ながら、北朝鮮はこの拉致問題に誠実に対応しないばかりか、核実験をし、また弾道ミサイルを発射した。これを受けて、わが国として独自の北朝鮮措置を講じたところであります。


そしてその際にも、拉致をその理由として掲げました。これに対し北朝鮮は、「特別調査委員会による調査を中止する」と、また「調査委員会を解体する」と。こうした話は、我々としては全く受け入れられない。強く抗議するとともに、一日も早い拉致被害者の帰国を強く要求しているところです。


今、北朝鮮に対する国際社会の圧力は、かつてないほど高まりを見せています。先般の強い内容を含んだ国連決議も然りです。北朝鮮に対する、こうした拉致問題を含めた人面問題で、さらに圧力をかけていくことが非常に大事です。


さらに1月に、マルヅキ・ダルスマンという国連北朝鮮人権状況特別報告者と面会しました。彼の活躍も、こうした国際社会の圧力を高めることに大変後見しています。そして拉致問題の解決に向け、互いに協力することを約束しました。


そして先月下旬、このダルスマン特別報告者の報告を踏まえて採択された国連人権理事会の決議、この中においては北朝鮮における人道問題の犯罪の説明責任を、説明メカニズムを追及する専門家グループの設置を求める、大変強い内容になっています。


こうした国際社会との連携を一層加速化し、そして国際広報においても強化をはかり、拉致問題について、世界に向けて発信し、国際的な理解と連携を求め、解決の気運を高めていこうと思っています。


この集会が始まる前に、拉致被害者のご家族の皆さんとお話をする機会をいただきました。ご家族の皆さんからは、何ら進展がないまま一日一日、一刻一刻と時が経ち、その重み、負担を直接伺いました。そして一日も早く、拉致被害者の方々に会いたいという痛切な思いを聞かせていただきました。


このようなご家族の皆さん方の思いを、しっかり胸に刻み共有するとともに、また北朝鮮において一日も早い帰国を待っておられる拉致被害者の方々の思いに、しっかりと思いをはせていきたいと思っています。


我々としても、ぶれることなく、「対話と圧力」、「行動対行動」の原則を貫き、北朝鮮から誠実な行動をしっかりと引き出していくように、そして認定の有無に関わらず、すべての拉致被害者の方々の一刻も早い帰国の実現に向けて、その強い決意を持って、安倍総理を先頭に政府一体として取り組んでいきたいと思っています。


どうか本日の国民集会においても、拉致は許さないと、そして一日も早く拉致被害者を帰国させよという、国民の皆さん方の一つの強い思いを、一致団結してお示しいただきたいと思います。


皆さんの声をとともに、先ほど安倍総理が申し上げた「政府一体として」取り組んでいくことをお誓い申し上げて、私のご挨拶とさせていただきます。今日はありがとうございました(拍手)。


                                        (2につづく)


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