拉致も理由に北朝鮮に強力な制裁を-緊急集会報告5ー救う会全国協議会ニュースより | 日本会議長崎のブログ

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この集会報告の最後です。


西岡会長が「日本人を救うのは日本人しかない」という言葉は、国民が胸に刻まねばならないと思います。


日本人を救おうとする日本人を、何が阻んでいるのか、どうすればそれを排除できるのか、真剣に取り組まなければならない時に来ています。


★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2016.02.05)

拉致も理由に北朝鮮に強力な制裁を-緊急集会報告5



◆「拉致・核・ミサイルの包括的な解決」ではなく拉致問題は命と時間の問題


本間 勝(田口八重子さん兄)


今日はいっぱい来ていただきありがとうございます。


今日の緊急集会はなぜ緊急なのか。時間が経っているからこそなんです。解決に向けて動かしたい。ではどうするんだ。制裁を強めて北朝鮮を追い込む。または体制を崩壊させる。色々考えはあるでしょうが、相手の動き次第ということなんでしょう。


その中で私は、ストックホルム合意からですが、北朝鮮は平壌に来れば特別調査委員会を立ち上げていつでも現状を報告しますよ、見せますよ、と。これは今思えば、なんだったのか。単なる北朝鮮の宣伝、アメリカに対しての宣伝に過ぎなかったわけです。


だけど北朝鮮が言っていることは、今にもつながっているわけです。だとすれば、拉致対策本部が、外務省任せではなく、なぜ平壌に行かせないのか、とも言えるわけです。


それで動かない現状を暴露して、北朝鮮はこんなに不誠実なんだと、何もやっ
てないじゃないかと。ただ人間を返せばいいだけの話、現状は北朝鮮は十分に把握している。それなのに特別調査委員会という形で、日本人の遺骨問題とか、そんなことをやっている委員会なんです。


だから私は、拉致が動かない現状から、日本政府のやり方も再考すべきではないかと思います。加藤大臣がおっしゃっている「拉致・核・ミサイルの包括的な解決」を行うのが現状の考え方です。


色々なことを考えればそれは当然のことですが、私たちは命と時間の問題を抱
えている。拉致被害者が帰ってこなければ、何の解決にもならない。拉致問題を命と時間の問題として、そしてテロの問題でもあるということをもっと強い認識を持って追及していただきたいと思います。


今日は、ミサイルが飛ぶのではないかという問題が出てきました。そうなると拉致問題がまたうやむやにされようとしていると思います。拉致問題だけを独立させて二国間交渉で、北朝鮮も「これは弐国間の問題だから他の国の問題ではない。国連に出す問題でもない」と言っていましたので、それを追及してどんどんやれば、向こうは断れないはずです。


それをやらないから、できないから時間がだらだらと経っているだけです。北朝鮮を追い込めない。私はそう思います。


中山先生が、平壌宣言とストックホルム合意を破棄すべきとおっしゃいました。
破棄すれば今までのつながりが消えてしまうわけです。これがあるから拉致問題が明記されないで、「拉致被害者は帰ってこないよ」と言われているわけなんです。


私は、「拉致被害者は帰ってこない」という言葉は聞きたくないですね。もっと拉致被害者を取り戻す考えを、宣言の破棄ではなくもっと踏み込んだ手段があるはずですから、それをやってほしい。国会の中で議論してほしい。北朝鮮を一刻も早く追いつめてほしい、と私は思っています。


ありがとうございます(拍手)。


◆芋づる式につながって帰ってくればいいのに


斉藤文代(松木薫さん姉)


みなさんこんばんは。熊本からまいりました。こんなに遅くまで、皆様方が真剣にお話を聞かれること、ありがたいと思います。私も先生方や大臣のお話を聞きながら、参加してよかったなと思っています。


田舎にいますと、こういう情報が自分の耳にはなかなか入ってこないんですね。北朝鮮の悪い情報はすぐ入ります。私も家で色々なことを考えていましたが、1月11日で母の三回忌になりました。私の母だけでこの苦しみは終わらせてあげたいなあと思います。早紀江さんや増元さんのお母さんの信子さんに会わせて、拉致問題が解決してよかったなという日が来るまで、私も病気と戦いながら命ある限りやりたいという気持ちがあります。


自分で、だめだなあと思う時には、ちょっと落ち込んだりもしますが、支援をしてくださる皆様方のことを思うと、北朝鮮には負けてなんかいられないと思います。


家の周りには畑や田んぼがたくさんあります。私が住んでいるところは、にんじんと唐芋(さつまいも)とお米ぐらいしかとれないんですが、幼稚園の子どもたちがお芋を引き抜いたりしています。農家の方たちが楽しみを味あわせてくれ
るんです。


毎年それを見ていると、拉致被害者はいっぺんには無理かもしれないけど、芋
づる式につながって帰ってくればいいのにねえと思うんです。子どもたちがかわいいなあと思いながらですね。


家族が一人でも多く、笑える日がくるといいなあと思いながら、私に何ができるんだろうと考えるんですが、熊本でできる範囲内のことをやりながら、こういう集会に来て、皆様方のお顔を見させていただいて、また元気をもらっていきたいなあと思っています。


めそめそなんかしていられないという気持ちがいつもあるものですから、たまたまお電話したら、「こういう集会がありますよ。出てきたらどうですか」と言われ、本当に聞きたいなあと思ったものですから、すぐに出ますと返事をしました。


今日は本当に来てよかったと思いました。そして私の病気なんかは小さな問題
だなあと思います。私も命ある限り頑張って、家族に会えれば土産になると思いますので、これからも大臣を先頭に、先生方も家族のことを思って下さ方々ですので、どうか全員の帰国をめざして、くじけずに応援していただけたらあり
たいなあと思っています。


どうぞ宜しくお願いいたします(拍手)。


西岡


ありがとうございました。今日は大阪から、我々と最初からずっと戦ってくださった西村眞悟先生がきてくださっています。突然ですが、一言ご挨拶をお願いいたします。


◆戦わなあかんということです


西村眞悟(元衆議院議員)


本日、皆さんとともに、ここに寄せていただいた最大の目的は、早紀江さん初めお元気な姿を見ることです。不安でたまらないのです、時々。先ほど中山恭子先生がおっしゃったように、路線の転換が必要で、それには国民の力が要るということは確かです。


外務省路線は、拉致被害者を救出する路線ではない(拍手)。担当者が交代し
なければならない。私は大阪から来ましたが、大阪府警の暴力団担当の凄腕、現場たたき上げの刑事が、北朝鮮の顔から見て堅気ではない男と対峙すべきと思っております。


これ以上言うと何を言い出すか分かりません(笑)。言えることは皆さん、戦わなあかんということです(拍手)。


西岡


ありがとうございました。いつもワシントンで我々を助けてくださっている古森さん、突然ですが、今国際情勢の中で北朝鮮問題について何かアドバイスをお願いします。古屋大臣も、これからまたワシントンに行かれるということですし。


◆アメリカがわっと動く可能性がそこまできている


古森義久(産経新聞ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員)


私は、まだ日本政府が動いていない段階の時に、たまたまブッシュ政権が出て
きて、非常に前向きに日本人拉致問題について対応してくれた時期に、家族会・救う会の方々がいらっしゃって、橋渡しをさせていただいたということから拉致問題に関わりました。


そして、早紀江さんたちがいらっしゃった時に、今でも覚えているんですが、ワシントンの記者クラブ、ナショナル・プレス・クラブという大きなところで記者会見をやっていて、早紀江さんが色々話をし始めた。


その時、通訳をした日本人がいたんです。山谷えり子さんの弟さんで伊藤貫さ
んという人がいたんですが、通訳の途中、ピタッと声が止まっちゃったんですね。何で止まったのかと思ったら、早紀江さんの言葉を聞いて、こみあげてくる涙で、自分が泣いちゃって何も言えなくなってしまったのです。


こういう人までが感動されるもの、真実というものが拉致問題にはあるんだなあと。早紀江さんが切々と訴える心です。そのことで、私にもできることがあれば何かしなければならないと感じたわけです。


今回のアメリカの様子を見ていると、やはりオバマ政権はブッシュ政権よりも何となく消極的なところがありますが、それでも動いてきている。議会も動いてきている。やはり日本人が北朝鮮当局に拉致されたままなんだということ自体が、全く知られていなかった時期が、随分続いたわけです。


そのアメリカの動きと呼応したように、国連で2年くらいまえから、全く新たな激しい動きが始まった。ダルスマン特別報告者や、カービーというオーストラリアの元判事の方(北朝鮮における人権に関する国連調査委員会元委員長)たち
が、我々が想像できなかったくらい、日本人拉致に焦点を合わせて、心を込めて、必死な動きをとって、北朝鮮を狼狽させているわけです。


北朝鮮の外務大臣を先頭として、カービーさんらを黙らせなければいけないと、ありとあらゆるキャンペーンをして、「カービーは女性に興味がない人間だ」とか、非常に悪い言葉を使ったことが随分ありました。


また古屋先生がやっておられる、アメリカ人のデヴィッド・スネドンという青年が、状況証拠から見て、北朝鮮に拉致されている疑いが濃厚ということです。
物的証拠に近いものもある。


ですからアメリカが動こうとしていることの日本にとっての意味は多々あるわけで、それは直球で、素直で分かりやすい形でなかなか出てきません。それを古
屋先生たちの動きの中で、アメリカが少しずつ動き出した。それがわっと動く可
能性が、ついそこまであるわけです。
やはり超大国のアメリカですから、当然軍隊を送ってでもその国を破滅、破壊させるくらいのことをやるわけですが、そういうことを知りながら日本がそれをできないという同情もあります。アメリカが動くということは、拉致問題の解決にとって重要であり続けると私は認識しています。


基本的にはジャーナリストとしてワシントンにいますが、できることがあればやりたいと思っています。やはりアメリカの動きというのは、民主党、共和党と違いはありますが、やはりアメリカが国民のレベルでみんなが持っている人道主
義に基づく情熱は何政権でもあるわけです。


また日本が大好きだという人たちが多数派ですから、その動きをみつめていく
ことは非常に重要だと思います(拍手)。


西岡


ありがとうございました。今日は緊急集会ですので、決議案を準備させて
いただきました。決議案の朗読を、救う会副会長の島田さんにお願いします。


◆決議案採択


島田洋一(救う会副会長、福井県立大学教授)


決議案


私たちは本日、〈「再調査」から1年半、全被害者を返せ!緊急集会〉を開催した。政府から担当大臣、与野党から元担当大臣にも参加いただいた。


本年1月4日で、北朝鮮がいわゆる「特別調査委員会」による「再調査」開始を公表し、日本政府が見返りに3つの制裁を解除してから1年半を超えた。しかし、未だに一人の被害者の帰国も実現していない。極寒の地で助けを待つ被害者たちを思うと言葉を失う。政府は1年半になる4日に、追加制裁の発動や被害者帰国期限の設定を行わなかった。私たちはその時点で、これで全被害者を本当に取り返せるのかと強い怒りと苛立ちを覚えていた。


その2日後の1月6日、北朝鮮はまたしても核実験の暴挙に出た。政府は国連安保理に追加制裁決議を促し、我が国独自の厳しい制裁も実施するとしている。独自制裁については、自民党の追加制裁13項目案を参考に検討されている。これについても私たちは悔しい思いを持つ。なぜなら、昨年6月、自民党拉致問題対策本部がまとめた同案は、1年を経ても拉致被害者帰国が実現していない場合の方策として立案されたものだからだ。ところが、1年半を過ぎても発動されない中、核実験がなされた途端、それへの対抗措置としてにわかに発動が検討されるに至った。13項目は拉致被害者救出のために準備されたものではなかったのか。これでは拉致問題が置き去りになりかねないと強く憂慮している。


私たちは1月6日、緊急声明で「拉致問題と核問題両方を解決するという姿勢を
堅持すること」を政府に求めた。「拉致被害者帰還を求める交渉を維持せよ」と
も主張した。ただしそれは、成果が出ていないストックホルム合意に基づく交渉
をただ安易に続けよという意味ではない。すでに私たちは、昨年9月13日の国民大集会で「全被害者の一括帰国の期限を設定し、それが実現しなければ合意を白紙にして、未来を描くことが困難になるような強力な制裁と国際圧力をかけると通告せよ」との決議を行った。


私たちは本日、「再調査」開始から1年半を過ぎても一人の被害者の帰国すら実現できていない現状に改めて強く抗議すると共に、以下の2点を政府に求める。


1、「再調査」開始後1年半を経ても被害者帰国が実現していないことを理由に
明記し、強力な制裁を北朝鮮にかけること。


2、国連安保理で調整中の新たな制裁決議では、その発動理由に必ず拉致を含む人権侵害を明記させること。


平成28年1月28日


「再調査」から1年半、全被害者を返せ!緊急集会参加者一同(拍手)


西岡 


ありがとうございました。大臣また各党の先生方、この決議は我々の怒りの声です。是非、重く受け止めていただいて、持ち帰っていただきたいと思います。


西村先生が、「戦わなければならない」とおっしゃいました。私は冒頭から、「怒りが必要だ」と言いました。希望を持つことをあきらめることをお互いに言い合っている場所に、約40年も被害者が置かれたままです。


そして1年半前からは、調査が始まったという希望を聞きながら、何も来ない。逆に今回の調査で、(被害者が)「私は死んだ」と、「未だに政府のリストにない」と思って、今晩も月や星を、めぐみさんや、るみ子さんや、八重子さんや、薫さんたちが見ている。


日本人を救うのは日本人しかない。我々の手で絶対に救い出そうではありませんか(拍手)。ありがとうございました(拍手)。


                                             以上


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