管官房長官は、12月4日午前の記者会見で、来年1月下旬の両陛下フィリピン国行幸啓が閣議決定されたことを発表しました。
このフィリピン国行幸啓は、フィリピン大統領の招請に対し、両国の友好のために応えてのことですが、大東亜戦争戦没者への慰霊という意味も含めてのものであることが察せられます。
天皇陛下には、終戦60年の平成17年に御製
国がためあまたゆきしを悼みつつ平けき世を願ひあゆまむ
をお詠みになられていますが、国内各地にとどまらず、サイパン、ペリュリューと海外の激戦の地も巡られて慰霊の御心をお示しになっておられます。フィリピンは大東亜戦争で最大の激戦地と言われています。
この度の閣議決定では、総理大臣談話も合わせて決定されていますので、以下に合わせて紹介いたします。
天皇皇后両陛下のフィリピン国御訪問について
平成27年12月4日 閣議決定
かねてより,フィリピン国大統領閣下から,天皇皇后両陛下に対し同国を御訪問願いたい旨の招請があった。
ついては,明年,日・フィリピン国交正常化60周年を迎える機会に,我が国と同国との友好親善関係に鑑み,両陛下に同国を公式に御訪問願うことといたしたい。
御日程については,今後同国政府と協議の上決めることとなるが,明年1月26日東京御出発で,全体として5日間となる予定である。
内閣総理大臣談話
平成二十七年十二月四日 閣議決定
この度、天皇皇后両陛下におかれましては、フィリピンを国賓として御訪問なさることになりました。
我が国は、フィリピンとの間で長年にわたる緊密な友好関係を有しております。フィリピンからは、かねてより両陛下に対して御訪問の招請が寄せられてきており、本年六月に国賓として訪日されたアキノ大統領からも、改めて両陛下御訪問の招請が寄せられておりました。来年は、両国の国交正常化六十周年の記念すべき年に当たり、近年はますます幅広い分野において関係を進展させております。
今回の御訪問により、両国の従来からの親密な友好親善関係が一層深まるものと確信しており、国民各位と共に喜びに堪えません。
両陛下には、御日程をつつがなくお過ごしの上、御帰国になりますよう、心からお祈り申し上げます。