テレビで予告編が流されている映画「終戦のエンペラー」の試写会に行った方から、映画の内容についての解説と特別鑑賞券購入の案内の投稿がありましたので、紹介します。
特別鑑賞券は、どなたでも購入できますので、どうぞご活用ください。
映画は、明日7月27日(土)から上映が始まります。
≪試写会視聴者の方からの映画解説≫
映画『終戦のエンペラー』(米国/2012年作品/1時間47分)
映画「終戦のエンペラー」の試写会に先月行ってまいりました。
推薦できる映画というわけにはいきませんが、興味や関心を持って戴ける方にはご覧になって戴いても宜しいかなと思っています。
終戦の御聖断やマッカーサーとの御会見(僅かな時間ですが)もあれば、日本の為に尽くしたボナー・フェラーズの活躍もあり、娯楽の映画としては見ることのできる内容です。
ただそこに史実を求めながら映画をご覧になりますと、創作が多すぎてそれには耐えられない映画と言えます。
寧ろ史実を理解されるということであれば、この映画の原作である『陛下お救いなさいまし―河井道とフェラーズ』(岡本嗣郎著・ホーム社・平成14年刊)と、それを補完する『昭和天皇 二つの独白録』(東野真編・日本放送出版協会・平成10年刊)がお奨めです。
両書とも昭和天皇の戦争責任を肯定し、東京裁判で訴追されなかったことが問題である趣旨の内容ですので(前者はさほどではありませんが)、面白くない箇所も散見されますが、事実を検証しながら記されている点は高く評価できます。
もしこの映画をご覧になりましたら、原作はお奨めしたい書であります。なお、この書を先に読まれて映画をご覧になりますと、事実と映画との余りの乖離が見えてしまいますので、そこはご判断にお任せします。
フェラーズ准将のことは、平川祐弘・東京大学教授(当時)の『小泉八雲とカミガミの世界』(昭和63年・文藝春秋刊)の中で取り上げられ、小泉八雲の著作を読むことによって日本人の持っている神観や自然観、祖先を敬う心への理解があったことが紹介されていました。
GHQの多くが日本を軍国主義や封建主義の国家、いわば偏見でしかわが国を認識していない中で、日本の伝統や文化、皇室に対する日本人の感覚に理解を示していたフェラーズの存在は大きなものがありましたし、わが国にとって幸運でした。
特にフェラーズがマッカーサーから厚い信頼を受けていたことや、マッカーサーの語る内容にはフェラーズの影響が強く出ていると、米国人ジャーナリストも指摘しているほどです。
今回の映画の主題になっている昭和天皇に戦争責任があるか否かの極秘の調査をマッカーサーからフェラーズは命じられ、種々努力した結果、「天皇に関する覚書」を提出します。そこでは、昭和天皇の戦犯としての訴追に反対する内容を結論として出します。マッカーサーもそれを諒とします。
米国本国や連合国では、天皇陛下に対して処刑や終身刑、国外追放を叫ぶ声が強い中でマッカーサも不訴追を貫いていき、天皇陛下の退位も阻止していきます。
映画では、その「覚書」を提出したことやマッカーサー元帥との会見のところで終了ですので、時期的には昭和20年10月位迄の内容です。
なお、9月27日にアメリカ大使館の玄関口で天皇陛下をお出迎えしたのは、フェラーズ准将と通訳のパワーズでした。フェラーズの丁重なお出迎えは昭和天皇様も印象に残られたようで、後にフェラーズに次の感謝の言葉を述べられています。
「貴方の自然で礼儀正しい出迎えのお蔭で、会見に臨むのに安心が持てました」
「貴方が温かく迎えて下さったときから、私はマッカーサー元帥との関係がうまくいくだろうと思いました」
この映画は、他の東京裁判史観に洗脳された映画に比べれば、一見の価値ある映画です。
この映画は、次のような秘められた終戦直後の史実を扱っています。
①昭和天皇を戦犯として裁こうとする連合国及びGHQの大勢
この映画は、一歩誤れば、わが国を根底から揺るがしかねなかった終戦後の出来事が取り上げられた作品です。わが国は「天皇統治の大権を変更する」要求が含まれていないことの了解の下にポツダム宣言受諾の旨を回答しました。ところが、降伏文書調印後半月もしない内に戦争指導者は次々と逮捕され、昭和天皇を戦犯として裁くべきだと主張する国々やGHQの幹部が大勢を占めていました。
②親日家・フェラーズ准将の活躍により不訴追へ
マッカーサーは、昭和天皇に戦争責任(開戦の責任)があるか否かを調査するように副官のボナー・フェラーズ准将に指示します。短期間でその結論を出さなければならないフェラーズは、日本の要職者を探し出して面会していきますが、天皇に開戦責任はないという満足な証拠は得られません。しかし、昭和天皇によって終戦が導かれ、終戦の詔書によって約700万人に及ぶ日本の軍隊が抵抗なく矛を収めた事実は重く、昭和天皇を戦犯者にすべきでない覚書をマッカーサーに提出します。昭和天皇と会談したマッカーサーもそれを諒とします。
③昭和天皇及び国体護持への日米の努力
この映画の主人公であるフェラーズは、米国の大学生時代に一人の日本人留学生と出会い、日本への関心を深め、小泉八雲の著作全てを読破するほどの親日家となりました。そのフェラーズの活躍がなければ、昭和天皇の戦犯としての訴追は免れなかったかもしれません。後年、マッカーサーが東京裁判の誤りは認めていますが、当時絶大な権力を誇ったGHQの前ではわが国は無力でした。そうした危機の中で、フェラーズや国家の要職者が各々の立場で昭和天皇及び国体を守るために必死の努力をしました。娯楽を旨とする映画のために創作の部分も多々含まれていますが、日本人として知っておくべき歴史の真実の一齣ひとこまと存じます。
■映画『終戦のエンペラー』特別鑑賞券購入方法
特別鑑賞券として1,000円(当日券では1,800円)で映画が鑑賞できるようになっています。
その券は、指定のコンビニであれば全国どこでも購入できます。映画を鑑賞される方は、下記の内容に従ってご購入戴ければと存じます。
購入の締切は8月11日です。
下記作品コードを、全国のコンビニエンスストア(ローソン、セブン-イレブン、サークルK・サンクス)に設置の端末に入力して戴くと、上記特別料金でチケットをご購入戴けます。
ローソン:Loppiロッピー
セブン-イレブン:マルチコピー機
サークルK・サンクス:カルワザステーション
●Lコード(ローソン):33262
●Pコード(セブン-イレブン、サークルK・サンクス):464-855
販売期間:平成25年7月9日(火)~8月11日(日)
※セブン-イレブンのマルチコピー機とサークルK・サンクスのカルワザステーションでは、画面案内の際に、「チケットぴあ」を選択して下さい。
※一部コンビニ発券機の画面において、「発券手数料がかかります」と記載がございますが、本券に関しましては手数料はかかりません。
※上映期間中は上映劇場にてお使い戴けます。上映時間は上映劇場にお問い合わせ下さい。
■長崎県内の上映会場[上映時間等は各劇場やネットでご確認願います]
ユナイテッドシネマ長崎(長崎市・アミュプラザ4階)
TOHOシネマズ長崎(長崎市・みらい長崎ココウォーク6階)
シネマボックス太陽(佐世保市・四ヶ町アーケード付近)