私の同期(30-31歳)で助教になる人々が出ていますので私には無くて彼らにある物が大学に残れる鍵なのかもしれません。
ということでその私になくて彼らにあった物を並べていくことで、後世の参考になればと。
まず、学生の頃から言われましたが「研究は運ではあるけれども運を高めることはできて、適切な場所に適切な時間にいるのも実力うち」と言われました。
私自身「適切な時間に適切な場所にいなかった」自覚はあったので生き残りの厳しさは感じていました。
まあコロナも含めて適切な時間にいなかったというのもあると思います。
- 研究室の雰囲気とのマッチング
結局研究室という小さな環境で生きていくのでその色に染まりやすい・あっているのが結局一番大事です笑
研究室やグループごとにスタイルがあるのでそこにマッチするかがポストをとるポイントです。
人間関係は仕事のアウトプットにモロにきいてきますし、最終的に甲乙つけがたいとなると人柄なんかで選ぶので。。。
私の博士の頃いたグループはかなりアグレッシブでして当然私もそのスタイルを引き継いでます。
バンバン批判して批判されますし、後輩に批判しすぎて泣かれたり、逆ギレされたりしました笑
ポスドクでは非常に敬遠されました笑
批判されるのに弱い人たちなんだと理解して過度な批判をするのをやめて黙ってた時もあったのですが
黙っていたら黙っていたでストレスで私の体調が優れなくなりました。。。
- コネ
これもかなり重要です笑
ポストをとった友人の話では指導教官の意見書が評価の決め手だったと言うこともちらほらと聞いております。
私は分野を変えたのもあり、コネと言うコネを敢えてぶちぎってここまできました笑
私が鞍替えした分野はよりコネが重要視される世界でした笑
「コネも実力のうち」でもありますが、私はコネ以外の実力で生きていきたいです。
就職でも知り合いを頼らず自分自身で切り開きましたが、まあ生きていく上では生きにくいことこの上ない。
使える物は使うのが大事です。
- 出身研究室
コネや研究室のスタイルにも関係しますが一流の仕事をするには「何が一流か」を知らないといけませんので「一流の人と仕事をする」のが最も重要です。
海外の有名どころはその指導教官も大物だったりしますよね。なので出身研究室と研究者レベルは相関します。
研究室のスタイルにも関連しますが一流でないところで育つとあまり能力の高くない人間になります。
周りから優秀と言われてる人でもテーマ選びだったり、研究の進め方だったりでイマイチと分かってしまうというのもまあまあいます笑
そういう意味で博士時代の研究室選びから研究者になれるかどうかが決まっていると言っても過言ではありません。
-政治力
端的にこの場合の政治力は「既得権益を作る」という意味です笑
一番簡単なのは「情報を制限する」ですね。
装置の使い方とか、データの保存場所を教えなければそれだけで自分の思い通りに人をコントロールできます。
データ解析アルゴリズムの詳細を教えないことで「自身の仕事と自身の貢献度を増やす」というパターンもあります。
(いざボロが出ると人手が足りなくて忙しいとおっしゃいます)
たまに既得権益≠専門性と思っている人もいらっしゃいます。
例えば研究室だと「数百万する汎用ソフトウェアを使える人」がいてそれを専門性と思っている人がいますが、それはそのソフトを使いこなせるだけです。
そもそも汎用のソフトなんて誰でも使えば使える様になっているわけなので誰でも使ったら使えるのですが、それを自由に使うことを許可せず「自分に頼め」といえば立派な既得権益になります。
私は自分がやったことはすぐに飽きるので笑、他の人に還元していたのですが、ポストをとった人たちは「俺すげーだろ」をすごくやりたがってる人間だったと思います。
- プライドを高くする / 負けず嫌い
研究をしていていると必ず暗に陽に他人からの批判を受けますし、失敗します。その批判や失敗に対しての適応力やリカバリ力が必ず必要です。研究はその性質上失敗続きですので、失敗に対する耐性をいかにつけるかが大事です。
耐性と言っても受け入れるか受け入れないかの二択しかなく、バランスの問題だと思うのですが「失敗を受け入れない」とどんどんとプライドだけが肥大していきます。もしくは異常に負けず嫌いで失敗を認め、努力を続けられるかどちらかです。
私は元来負けず嫌いではあるのですが自己肯定感はカス程度しかありません、出来レースだったり、既得権益で勝てない勝負を挑んだりしていて「負けてもしょうがない」と思ってしまい負け癖がついてしまったので環境を変えて心機一転したかったというのもあります。
-勝負をしない
上に関連するんですが、場所によっては失敗を過度に恐れます(特にT大生)。
私が思うに大半の研究者は「勝負をしないこと」を選んでいてそれが非常にストレスでした。
例えば「〇〇までに一本論文を書く」という目標を立てて、研究をしてできなかったら失敗です。
でもそれに自信がなく「一本論文を書く」にするといつ書いても成功になります。
私が一番辛かったのは「ゴールを設定しない装置開発」でして、これやるとどんな装置も動けば「成功」になります。
失敗を失敗と理解している人にはいいのですが、アカデミアの世界は失敗にはなぜか厳しい。
日本の学問の世界で「成功」するには勝負を極力しないか勝てる相撲しかとらないというのが大事です。
勝ち負けをきちんと決めてからやった方が、フラットに勝負できるので好きなんですが
既得権益なども相まってなかなかそうはいかないのがやりずらかった。
-粘り強さ/諦めが悪い
最終的に全てここにたどり着きます。
研究対象以外は基本的に理不尽さで溢れています。人事もそうですし、待遇もそうです。
研究者のポストの本質は「本当に人生をかけた」チキンゲームです。
ポストを取るには粘れば粘るほど可能性が出てきます(数的な意味で)し、粘れば粘るほど(時間的な意味で)質が良くなることもあります。
それまで、クソみたいな給料で、クソみたいな待遇で、クソみたいな環境で生きていくことでポストの可能性が現れます。
「好き」だけで研究ができるほど人生甘くなく笑、どこかで折り合いをつけることになります。
私の友人たちは皆粘り強さ(=D4まで文句を言わず研究してた。。。)このブラック耐性を評価されていた印象です。
半分は環境が悪いところに来てしまったのもありますが。私の粘り強さは2年しか持たなかった。
要は私はこの環境に順応することに失敗した人間だといえます。
逆にあまり重要でないなと思ったものを挙げておきます。
- 研究内容/実績
一番大事な気がしますが笑。私の同僚でポストをとった人は全員ポスドク中に論文書いてない笑
当然「お、こいつできるな」と思われる程度の実力は必要だったりしますが、抜群の実績がある必要はないく、
研究室のボスと仲良くなれるかなれないかが半分以上を絞めますので研究がどれだけできてもあまり関係ない笑


