こんにちは、世田谷の司法書士の門脇です。
遺言書でよくある相談が、「父親(や夫)に書いてもらいたいが、なかなか応じてくれない」「怒られそうで話を切り出せない」といった、周りの人が悩んでいるケースです。
「生きているうちから死んだことを考えるなんてとんでもない」、「俺を殺す気か」、という声が聞こえてきそうですよね。
先日ご相談にお見えになった方で、次のような人がいました。
ご主人がガンでこの先長くはない、子どもが二人いるが、息子とうまくいっていないので、相続をきっかけに息子が権利主張してきて、自分が今住んでいる主人名義の自宅に今後も住んでいけるか不安なのだけど、ご主人にいくら言っても、遺言書を書いてもらえない。
どうすればかいてくれるでしょうか、という相談でした。
ご主人の具合はあまりよくないので、自分でも目の前に迫っていることがある程度分かっていると思いますし、奥さんと息子の関係が悪いのも知っているはずなのですが、それでもやろうとしない。
どうすれば分かってもらえるのでしょうか?
この方に対する回答は最後に記載しています(^^)
遺言書やエンディングノートを書いている人はとても増えています。
いまや10人に1人は何らかのものを遺しているといわれています。
自分で書く「自筆証書遺言」は、最近「遺言書キット」などが書店で売られていますよね。
3つのポイントを押さえれば、比較的簡単に作成することができます。
① 全部自分の手で書くこと
② 明確な日付を入れること
③ 住所・氏名を記載して、できれば実印を押しておくこと
これで法的には有効な遺言書は出来上がりです。
ただし紛争を未然に防いだり、税金のことが絡んでくる場合は専門家の指導の下で公正証書遺言で作成することが望ましいです。
後のことを考えない遺言書があることでかえって紛争が激化したり、思わぬ請求を受けることもあるからです。
たとえば記載内容が不明確であったり、手続きをするうえで結局相続人全員の印鑑をもらわなければならなかったりで、せっかく遺した意志が実現できなくなることもあるのです。
先ほどの相談の件は、このように説明しました。
① 遺言書の下書きを作るので、それを書き写してください。
② 遺言書は奥さんに対するラブレターです。今までの感謝の気持ちをつづってください。
③ 書いた後必ず気持ちがすっきりするので、だまされたと思って書いてください。
頑固なご主人でしたが、少し心が柔らかくなってようで、無事に最後のお勤めをされ、旅立たれていきました。
皆さんも素敵なラブレターを書きませんか?