日本のギター製造会社 フェルナンデス社が破産した
おけらがギターを始めた頃は
当然、高価なフェンダー、ギブソンは買えるはずも無く
国産のグレコ、そしてこのフェルナンデスのギター
当時の中高校生はそれが精一杯だった。
どちらかといえば、その名前が似ていた
グレコはギブソン、フェルナンデスはフェンダーの
コピーモデルが多かった
おけらはグレコのレスポールモデルを購入
ちょっとフェルナンデスは縁遠かった
それでもスタイルが違う、フェルナンデスのストラトキャスター
には興味があり、いつか手にしてみたいと思っていた
そのまま月日が経ち、今度は友人がお遊びで持っていた
「ZO-3」ミニギターが気になった
ZO-3=象さんの面白い形状
弾かせてもらった所、おもちゃとは言えないようなちゃんとした作り
ボリュームを上げると、エレキギターらしい歪んだ音も出すことができ
練習用とか皆で弾きながら合唱みたいな時には便利だった
このZO-3はかなりのヒットになった。
近年になって、音楽についての若い人達の嗜好が変化し
ギター中心のグループによる音楽から
ヒップホップなどのギターがあまり重要でない音楽が多くなり
さらには楽器演奏自体も演奏よりもダンスの方が好まれるという事にもなり
ギターは売れなくなってきた
おけらは時々本屋ついでにお茶の水の楽器店をひやかす事が時々あるが
店内にいるのはおけらと年齢大差ないおやじや初老の人ばかり
さらに高級なフェンダーやギブソンも売上げを確保するために
自社ブランドで廉価版のギターを販売するようになった
今でも時々、エレキギターを担いで移動している高校生を駅付近で見かけるが
そのギターケースやバッグが「GIBSON」「FENDER」という
昔なら高校生が購入できない高級ブランドのロゴを付けているのに驚かされる
これではますます国産のコピーは売れないはず。
で、とうとうフェルナンデスは倒産してしまった
それも更生の可能性がない、自己破産という最悪の形で
お茶の水に行くと、ZO-3が中古で出ていた
(その隣がグレコというのもなんだかな、と思うのだが)
先述したようにこのような名器がひっそりとこれから消えていくのも
寂しい限りである