東京から上野に移動

ただ公園がまだ桜が咲いていないのに

ものすごい人出らしい

そこでちょっと先の鶯谷で下車

藝大美術館はこちらの方が上野駅よりちょっとだけ近いか

途中寛永寺の墓地、江戸時代の門のそばの桜は満開に近い

 

さて、藝大美術館の新展示

当初は「大吉原展 江戸アメイヂング」という名で発表されたが

この説明が吉原の華やかな部分のみに焦点を当てたもので、吉原で働き人権侵害されていた「犠牲者」である女性たちの扱いを軽視しているとの抗議があり、美術館側はこれを受けタイトルを「大吉原展」に改めている。

おっしゃる事はごもっともで、こういう遊郭が蘇る事は許される事ではない

ただ、吉原だけではなく、色々華やかな文化財の陰には、それを作る為の労働を強いられ、費用を重税を課せられるという形で負担させられる民衆の苦労や犠牲がある、という事でないかと思っている。

過去の文化の素晴らしさを唱え、礼賛する事とこの事実をどう現在の我々が受け入れていくか、難しい問題である

会場は地下2階と3階に分かれており、地下から閲覧していくスタイル

なお、会場内は最後のジオラマを除いて完全撮影禁止

観客は結構多い、それも女性の比率が多く、年代的には学生からお年寄りまでかなり幅広い

第1部では、吉原の入門編として文化や生活、しきたりなどを浮世絵と映像を交えて解説している。落語が好きな人なら結構おなじみの話だが、時間があったのでちょっと寄ってみました、では行けるような世界ではない

 

続いて第2部は吉原約250年の歴史をこれも浮世絵や風俗画などで説明されている、

面白いのは大英博物館から展示品が多い事、やはり浮世絵などの関係でこの時代の日本の風俗についてのヨーロッパでの関心が高かったのであろう

 

3階に移動、そこでの第3部では、吉原に見立てた空間で作品を展示、三味線の音が流れる中、浮世絵のほか工芸品や模型などを展示している。

 

ここで唯一撮影可能の遊郭のジオラマ

撮影禁止のうっぷんを晴らすかのように皆群がって撮影している

 

なかなか凝った展示会、やはり江戸文化に興味ある人向けだろう、

それとあくまでも表向きの「文化」の世界、ここでは吉原の人達がどういった階層の人であるか、とか人々の生活はどうであったか、という事については触れておらず、あえてそのようにしたのでは?と思われる。

これはこの「吉原文化」が江戸時代の文化としては特殊なものである、という事を示しており、このあたりの理解が必要なのだろうな

 

美術館を出て、ちょっとトーハクに桜を見に行く

中尊寺展、この日は60分待ち

これから暖かい季節になるので、天気さえ良ければ待つのも

そんなに苦にならないだろうけど

あと会期も2週間、これから駆け込みでもっと混むだろう

もちろんおけらはスルー

本館裏の庭にまた行ってみる

桜並木の桜はまだほとんどがつぼみだが

ここの名物枝垂れ桜はほぼ満開

来週は桜見物かな

晴れていると良いが