昨日放送

結構最後がえげつない

もっとも

「第一回で主人公の母親が惨殺される」

というのは「平清盛」で清盛の母が

白河法皇(物語では清盛の父、まあそういう伝承もあるのだが)

に刃を向けて射殺されるという話と同じパターン

これはまた後日、藤原道隆の次男(道長の甥)の隆家は従者の武士を連れて花山法皇の一行を襲い、法皇の衣の袖を弓で射抜くという事件があり

間違いなく後日、このドラマで語られるはずだから

そういう「一見平穏優美に見えてもバイオレンスが潜んでいる」

時代だったと設定したいのだろう

 

いろいろと話はできるのだが

以下、「源氏物語」のオマージュが所々に散りばめられるといわれているので

その気がついたところ

なお、これはおけらの想像なので、間違いもあるかも

 

・入内した藤原詮子が円融天皇の寵愛著しく、宮中で嫌な噂になる

 これは結構視聴者が気がつかれたと思うが

 源氏物語の最初「桐壺」で

 光源氏の母、桐壷更衣が桐壺帝からの寵愛で宮中で眉をひそめる者が多い

 という話とリンクしている

 

・身の回りの物を切り売りしてやっと生計がなりたつほどみすぼらしいまひろ(後の

 紫式部)の実家、やがて使用人達があれこれと理屈を付けて去って行く

 これは雨漏りこそ描かれていないが、「末摘花」「蓬生」に描かれる元常陸宮家の

 姫君末摘花の家の様子 

 

・幼いまひろが籠の鳥が逃げたので、それを追っていて三郎(後の道 

 長)と出会う

 これも結構気がつかれたと思う

「若紫」で籠に入れた雀の子が逃げた(正確には女童に逃がされた)と悲し

 む若紫(後の紫の上)の姿を光源氏が垣間見るという初めての二人の出会いの

 情景と同じパターン

 

今後の話にもこのようなオマージュが出てくるだろう

 

しかし従者1人と2人だけで出歩く三郎という設定

実際はちょっとありえないだろう

たとえば後世になるが、「平家物語」の殿下乗合事件

当時10歳だった平重盛の次男、平資盛は

女車とはいえちゃんと従者をつれて牛車で移動している。

子供とはいえ、従者と2人で出歩き、は

当時の貴公子ではありえないだろう

まあ、出歩いて、従者とはぐれてくれないと

「ボーイ ミーツ ガール」が無くて

ドラマにならないだろうけど(^^)

 

三郎が足で字を書く、というのはどういう意味があるのか?

道長は直筆の「御堂関白記」が現存しており

字が下手というのは有名なので

 

 

ただし、日記の字は書き散らしという感じなので

下手というより、字の書き方が大雑把という方が近いようにも思える

(もっとも字が上手い人は書き殴りでもそれなりに綺麗なので、

 どう考えても道長が上手い人とはいえないが)

 

まあまだ第一回、今後を楽しみにしたい。