ちょっと久しぶりの殆ど誰も見ない音楽コーナー
amazonをのぞいていみると、こんなアルバムが出ているんだ、なんて思うようなものが時々出ている
今回、昔ラジオ放送され、プライベート盤で出ていたというこのライブアルバムが発売になった、早速購入

ロジャーがピンクフロイドを辞めてからの初アルバム「ヒッチハイクの賛否両論」を出してからのツアー
本当はこのツアー「ロックコンサート史上最ももったいない豪華メンバー」ツアー、なんとエリッククラプトンが単なるバックメンバーの一人として参加していたので有名だが、残念ながらこの音源はクラプトンが抜けた以降のもの
なかなか面白い、いくつか挙げると「神秘」は尺八の音で始まる「これからピーガブのスレッジハンマーが始まるのか?」なんて感じだし、「葉巻はいかが」は原曲にあったブルージーな雰囲気がなくなってハードロック調、あのブルージーなギターソロもない、「あなたがそこにいてほしい」はピアノが基調となっていると随分と原曲とは違った感じになっている。
このころのロジャーはディブ・ギルモアが続けていた「ピンク・フロイドの紛い物」グループへの対抗もあったのだろう、かってのフロイドの曲を自分なりに再アレンジしており、さらには自分がボーカルをとる事にこだわっていたのだろうか、「タイム」「エコーズ」といった他のメンバーがボーカルをとっていた曲を演奏していない。
ピンクフロイドがあれだけ「ウケた」のは自分の才能であり、またそのフロイドを見限って新たな活動を始めればもう万全、と当時のロジャーは思ったのだろう。
しかし後半の「ヒッチハイクの賛否両論」アルバムの完全再現を聴くと「・・・」と思ってしまう、はっきり言ってロジャーの意気込みのわりには曲が面白くない
やはりピンクフロイドはあの「名曲」、それもロジャー、ディブといった個人の作ったものではなく、バンドとして構築していったあの曲、アルバムが素晴らしかったのであって、個人のソロはどうしても色あせてしまう。
(まあ、名バンドがソロになるとイマイチなのはビートルズを初めとして殆どそうだが)
実際意気込んだこのロジャーのツアーだが、近い時期に行われたディブのピンクフロイドに「完敗」してしまったわけだが、
その後、ピンクフロイドの忠実な再現を中心としたスタイルになってロジャー復活となり、最近は来日も噂されているわけだが(もっともあの大掛かりなステージ、日本でできるのか?)

で、このアルバム、曲により善し悪しがあるわけだが、2枚組でamazonで1800円位と格安なので、好きな曲を楽しむというだけでも損はないと思う