―子供との同居は納得するまで話し合え(続き)ー
〈快適な同居のための8つのノウハウ〉
同居の動機は色々あるだろうが、同居の相手が息子夫婦と娘夫婦の場合で微妙に違うこと認識しなければならない。
1、世帯間の独立性を尊重
息子夫婦同居
対外的にはひとつの家族に見えても、生活のうえでは独立した世帯であるという心構えが必要。日中接触の多いふたりの主婦の交流と独立のバランスがポイントになるので、それぞれにくつろぎのスペースを設けるなど、空間的な工夫が大切である。
娘夫婦同居
日中の母娘の交流は、ほとんど問題がない。夜や休日など、子世帯主人の在宅時の過ごし方に工夫が必要。表札、玄関の位置、電話など、社会と接する場面では、名字も違う別の世帯であることを強調する。
2、互いに相手の生活文化を認める
息子夫婦同居
育った環境の違いは、日常の生活の中で現れる。家事のやり方、行儀作法などの違いは、日常文化の担い手である女性にありがち。子世帯主婦の文化を認めるなど、お互いの思いやりが大切になる。
娘夫婦同居
育った環境が違うのは、子世帯の主人。家庭での文化は女性主導型になりやすく、ときには子世帯主人の文化を無視しがちになる。食事内容や地域などとのつきあいの仕方など、子世帯主人の好みや考え方を取り入れて、新しい生活文化を築く努力が必要になる。
3、来客が来やすい環境を創る
息子夫婦同居
二世帯同居では、主も客も他方の世帯に気をつかう。茶話スペースなどを設け、子世帯主婦の肉親や友人が訪れやすい環境を創る。また、親世帯の老後の生き甲斐のためにも、気軽に同居両親のお客が訪問できる環境が必要。
娘夫婦同居
社会に出て働いている男性は、対外的に独立した家庭を営みたいと考えている。例えば応接スペースなど独立性の高い生活環境を創り、子世帯主人の肉親、同僚、友人が来やすい雰囲気を創る。
4、キーマンは両世帯の潤滑油になる
息子夫婦同居
キーマンは子世帯主人。文化の違う親世帯と子世帯主婦の円滑な交流のために努力する。双方の意見を十分に尊重し、両世帯の話し合いの場を作って、お互いの理解のもとに生活を楽しむ。
娘夫婦同居
キーマンは子世帯主婦。文化の違いが現れやすい食事、伝統行事、つきあいなどに、子世帯主人の意向を反映するよう努める。お互いの意見を尊重し、子世帯主人が孤立しないよう配慮する。
5、経費の負担は明確にする
息子夫婦同居
基本的な収入源の多くは男性が主導権を持っているので、親世帯の経済力が子世帯におよんでも、親子の話し合いで解決することができる。日常経費を女性がまかされた場合、家計簿などで収支を明確にしておく。
娘夫婦同居
息子夫婦同居の場合は、親世帯の経済力が子世帯に及んだり、日常の家計費などが曖昧になりがちなので、甘え合わないように心がける。冠婚葬祭などの特別経費や高額の買い物は、子世帯主人の立場や経済力を考慮する。
6、孫の教育は子世帯の責任とする
息子夫婦同居
子供のしつけや教育は、いつも子供と接している女性が主導権を持ちやすい。孫の教育は子世帯の責任とし、親世帯はむやみに意見をはさまないようにする。親世帯の介入は、子世帯主婦の負担になりがちなので注意を要する。
娘夫婦同居
育児、教育などについて娘が母に相談することも多く、日常レベルでの親世帯の介入は、話し合いで解決しやすい状況にある。ただし、親世帯の意見が影響をおよぼしがちなため、子世帯主人の意見を尊重する。
7、行事には積極的に参加する
息子夫婦同居
その家の文化の伝承が最も現れやすいのが祭事。積極的に子世帯主婦が参加して、仏壇の世話、祭事のしきたりや料理などになじむ努力をする一方、親世帯にも子世帯のやり方に対する理解がほしい。
娘夫婦同居
行事や祭事などは家父長制に基づくものも多く、子世帯主人が参加する場面も多い。親世帯は、機会をとらえて主権を子世帯主人に継承し、子世帯もよく理解して、積極的、自主的に参加する。
8、親族とのつきあいに配慮する
息子夫婦同居
結婚によって子世帯の親は4人になる。どちらの親にも、どちらの親戚にも平等につきあうことが大切。過ぎた批評は控える。
娘夫婦同居
子世帯主人の実家とのつきあいには、家族全員で参加する。ふだんから、子世帯主人の肉親が訪れやすい環境を創っておく。反対に子世帯主婦の兄弟姉妹の訪問は、度を過ぎないように注意する。
一概にそうだとは言えないが、傾向的なことを言うと娘夫婦との同居が上手くいくケースが多い。いわば、サザエさん型だ。何故ならば家庭運営の主導権を握っているのは主婦だからだ。
母と娘が同じ主婦の立場で家事の切り盛りする方が、姑と嫁の立場でするより、気持ちの上で調整しやすいと言える。
子世帯のトラブルの認識率が高いのは、同居のパターンとして後者のケースが多いことに原因していると推測せざるを得ない。
