今回、道兼が退場してしまいました。

実は、今回の回を観る前、録画してある一話目を見返すことになりまして(GWで帰ってきてた旦那が観てみると)

なので、ぼんやりした記憶ではなく、ダイレクトに過去と今の道兼を観ることに。

若い頃なんて、この人、『シモジモのものをうち据えて、私の気が晴れるなら、それでよいではありませんか!』なんて言ってたんだよ。

なんの罪もない一人の人を自分がムカついたから殺しちゃってるんだよ。

それなのに、今では疫病に苦しむ民のために、『救い小屋』を作ることに頑張ろうとしていて。

やっと、兼家パッパの呪縛から解き放たれて、自分の道が見つかったのに。

関白に任ぜられてから、わずか7日で旅立つことに…。

道長に疫病がうつるといけないからと、彼を部屋から遠ざけた後、たった一人で経を唱える道兼。

でも、直ぐ我に返ったように、読経の声は止まり…。

『俺みたいな悪人が…浄土に行きたいと思っているのか…』

泣いているような表情になり、自嘲するも、、病のため咳が止まらず苦しみ出す道兼。

(もう、私、ここで涙腺崩壊…)

そんな兄の様子に堪らなくなったのか、再び部屋に戻り、道兼を抱き締める道長。

そして兄の苦しみが和らぐように肩をさすり。

孤独な道兼を一人で旅立たせまいと、最後まで寄り添ってくれたのは、幼い時、あんなに嫌い、蔑んでいた弟の道長のみでした。


一方、伊周陣営。

道兼が関白に任ぜられたとき、『帝のお決めになられたことに、なんの異がございましょう』と言った割には、異存アリアリの顔をしていた彼。

その道兼が亡くなり、もう、次の関白は伊周に決まりだ、と、笑いが止まらない。

隆家

『七日関白とは情けないのうw』

と言い

伊周

『よくぞ死んでくれたものよw』

と言い。

貴子様でさえ、嬉しそうに

『父上がお守りくださったのですよ』

って、満面の笑みを浮かべている始末。

そりゃ、政敵なのだけれどさ。

貴子さまにとって義理の弟だし、伊周、隆家に取っては実の叔父さんじゃん…。

なんか…やはり、自分の家の栄華のことばかり考えて、民のことを考えない権力者って、感覚が狂っちゃうのかな…。

それと、生前、道隆は兼家のこと馬鹿にしまくっていて、それが妻と子にも伝わっちゃってたんだろうなぁ。

もう、自分が関白になると信じて疑わない伊周は、でも、定子様に言われた『人望を得られませ…!』の一言が引っ掛かったのか、公卿たちを集めて宴を開き、しおらしい挨拶をして、味方を増やそうとしていましたが…(なんか、現代の政治家を観ているようだった…)。

まだまだ、最大の『敵』の『力』を影響力を侮っていました。

女院・詮子様が、奥で休んでいて、気が抜けまくっていた(烏帽子、つけないの?)一条天皇直談判にやってきちゃったよ!

もう、次の関白は伊周、と決心していた帝。

なのに、母から『伊周がどんなに自分達の栄華しか考えておらず、関白にしたら、帝をないがしろにするに決まってるか』を。

『道長がいかに優しく、他を思いやることができ、私欲がないか』を、

切々と涙ながらに語られ。

そして、父である円融帝が、関白であった詮子様の父、兼家蔑ろにされまくったことも持ち出し…。

公卿たちの意見にも、密かに心が揺れていた帝は、伊周を関白に任じるのを取り止め、道長を『内覧』に任じたのち、内大臣である伊周より上の『右大臣』に任じ、そして、ゆくゆくは関白にすることに。

直ぐに道長を関白に任じなかったのは、愛する中宮の定子様の気持ちを考えて…。

妻の願いを叶えることができなかった帝は、すがるように、

『嫌いにならないでくれ…朕は定子がいなければ生きてはいけぬ』

と彼女を抱き締め、定子様も

『嫌うはずがございませぬ…』

と抱き締め返すのです。

優しくて悲しい夫婦の労り合うシーン。

このお二人には、真の味方はお互いしかいない、という悲しいシーンでもあるのですが…

でも、もし、伊周が関白にするに、足りうる器量の持ち主だったら、定子様ももっと帝に頼んだかもしれない。

でも、聡明な彼女はわかっている。

伊周にはその器はないと。

関白の芽が潰えてしまった兄は、ものすごい足音をたて、彼女の殿まで、乗り込んできて。

『年若い帝など、どうとでもなるような顔をしておったくせに、全然ダメだったではないか!!』

目を見開き、定子様に詰め寄る伊周。

『もうこうなったら、中宮様にできることはただ一つ…!皇子を産め!『素腹の中宮様』と言われておるのが、悔しくないのか…!皇子を産め!皇子を産め!』

妹を鼓舞するだか、命令するだか、罵るだか…。

もとはイケメン顔なのに、醜悪にしか見えない表情を浮かべる兄に対して、定子様は唇を噛み締めて屈辱に耐えていたけれど。

この兄は、人の上に立つ器ではないと、嫌と言うほど思い知らされただろうな…。

でも、この兄が権力を持たないと、自分の後ろ楯も心許ないわけで…。

貴子様、どうして息子をこんなにしちゃったのよ💧(え?道隆のせい?)

定子様、お痛わしすぎる…((T_T))



↑と、私が思った

そんなこんなで、いきなり政のど真ん中にたたされることになった道長

でも、本当に欲がなく、詮子様に、『道兼が亡くなったからには、次はあなたです』と自邸に乗り込まれたときも、『関白にはなりたくない

。今のままで良いのです』と言って、夫婦共々姉上様に怒られちゃったり。

帝にも、関白より、政により動ける右大臣のままでいたいと、申し上げたら、それが公卿たちに好感を持たれたり。

まひろちゃん清少納言から、噂を聞いたときは『あの人…人望ないんだ…』と思われるぐらいだったけれど、短期間にあれよあれよと評判が上がっとるよ(^_^;)。

そのまひろちゃんですが。

道兼没する、の報を聞いた時はなんとも複雑そうな表情でしたが。

最後には琵琶を取り

『あの人の罪も無念も、亡くなったことで、全て消えるように』

と葬送のため曲を奏で。

強いなぁ…。彼女は。

あの、悲田院の地獄をみて、人の命の儚さとかをみたから、そういう気持ちになったのか…。

大人になったからなのか。

(でも、為時パッパが死を悼んでいる姿は、『-あんた、お人好しすぎだよ(-_-;)としか思えなかったけど…)

そんな、まひろちゃん

かつて道長に『あなたは高いくらいに上って、直秀のように理不尽に殺される人がないような世の中を作って』と励ましたあの、六条に出掛けます。

この言葉が現実のものになろうとしている今、何か思うことがあったのでしょう。

そして道長も、まひろのその言葉を思いだし、まひろ曰く、『過去の自分に会いに』この場所に訪れ…。

(でも、まひろちゃん。こんなところに一人できて、道長だったから、良かったものの、変な人だったら大変よ💦と、オバチャン心にそう思った💧)

またもや巡り会う二人ですが、まひろは、道長と言葉を交わすこともなく、去っていきます

これから政に邁進していかねばならない彼に、彼女が今かけるべき言葉はなにもない、ということでしょうか?

言葉をかけるのは、道長が志を達してからなのかな?

来週は、『例の』大事件が怒るようで、観るのが辛いですが、ここを観なきゃね。

それにしても、宣孝様何か歳をおうごとに、着物が派手になってく気がするw