2020/1/11、STU48の新公演『僕たちの恋の予感』 (岡田奈々プロデュース公演) の初日公演がSTUの船上劇場で行なわれ、その一曲としてイコラブの「手遅れcaution」がカバーされました。

STU48は、瀬戸内地域を中心にメンバーを集め、専用船(なかなか完成しなかった)や陸上で公演を行うAKB48系のグループです。2017年、イコラブとほぼ同時期に募集、お披露目されたグループ(当初の専任メンバーは31名)で、両グループに推しがいるファンもSNSでときどき目にします。

 

(ゲネプロ後の集合写真、この衣裳で「手遅れ」を披露しました)

 

くわしいセットリストはこちら。(AKB48@メモリストさん)

M00.overture

M01.チューしようぜ!

M02.友達じゃないか? 

M03.キスだって左利き

M04.手をつなぎながら

記念撮影/自己紹介

M05.禁じられた2人 (沖侑果・中村舞)

M06.残念少女 (岩田陽菜・大谷満理奈・信濃宙花)

M07.涙の表面張力 (今村美月・門脇実優菜・磯貝花音・田中皓子)

M08.となりのバナナ (甲斐心愛・矢野帆夏)

M09.キリギリス人 (瀧野由美子・石田みなみ・福田朱里)

M10.友達でいられるなら (薮下楓・石田千穂)

MC

M11.愛しきライバル

M12.従順なSlave

M13.手遅れcaution ※=LOVE

MC

M14.この涙を君に捧ぐ

(アンコール)

EN01.STUフェスティバル

EN02.水夫は嵐に夢を見る

EN03.奇跡という名のストーリー ※4thシングル劇場盤カップリング

 

公演タイトルは10曲目の「友達でいられるなら」(ぱるると横山由依のデュエット曲)の一節から。

 

本編14曲+アンコール3曲のうち、「手遅れcaution」は終盤の13曲目という重要な箇所で全員曲として16名で披露されました。野口衣織のポジションが今村美月(みちゅ)で、フォーメーションは16人バージョンですが、振付けは見たところオリジナルの完コピとなっていました。MCをはさみ、続く最終曲は「この涙を君に捧ぐ」でした。(DMMのLIVE配信や今後のオンデマンド配信で視聴可能)

 

イコラブの佐々木舞香がtwitterで反応していました。

STU48さんの手遅れcaution〜

みちゅにすごいすごいって電話してる(杏奈ので)

https://twitter.com/sasaki_maika/status/1215984395368062976

 

AKBグループの劇場公演の演目(*1)で、秋元康のAKB楽曲(グループの劇場公演曲、シングル・アルバム収録曲)以外が上演されるのは異例で、画期的な出来事とも思われます(コンサートではAKBG以外の曲が歌われたり、指原莉乃のソロコン<DVDあり>でも「僕らの制服クリスマス」がセルフカバーされました)。

(追記)ただし、STUでは最初の船上公演(略称ゴゴリバ公演)でも、秋元康と無縁な曲を6曲もカバーしていたそうです(下記やすさんのコメントのご教示による)。

 

この公演は「恋の予感」のタイトル通り、そうした楽曲が選ばれていますが(STUのシングル曲はなく、アンコールの最後が書き下ろしの新曲)、禁断の恋を歌う「禁じられた二人」やイコラブの「手遅れcaution」が選ばれたのは、岡田奈々(AKBチーム4、STUキャプテン兼任*2)が百合マンガ好きで、「手遅れcaution」が非常に好きでshowroom(2018/4/15)でMVを熱く語ったこともあるからでしょう。たしか衣織が推しだったと記憶します。所属するチーム4のキャプテン村山彩希(ゆいり、さなつんとは昔からの友人らしい)とは同士を超えたほとんど恋愛関係というのもAKBファンには周知のことです。

(下は囲み取材での発言から。楽曲の許可だけでなくセトリの相談も指原Pにしていたんですね)

 

STUの「手遅れcaution」は、本家イコラブと振付けは同一ですが、STU独自のものになっているようで好感が持てました。≠MEが歌唱した場合にはちょっとした異和感があるのですが(STUのメンバーやパフォーマンスをよく知らないとか表現力や公演の流れとか、いろいろな理由が考えられます)。

 

衣織さんのご感想。

なんかすごく可憐なの  花園感がすごいの  ああ本当の女子高でもしこういうことがあったとしたらこれがリアルなんだろうなってすごい感じるのが切なすぎて好きすぎる守りたくなる曲だった…好きだああ

https://twitter.com/noguchi_iori/status/1215987847775174658

 

STUとイコラブのつながりとしては、今村美月が広島のアクターズスクールASHで山本杏奈がリーダーだった「SPL∞ASH 」(スプラッシュ/スプラ)のメンバーだった仲間なので、杏奈のshowroomではよく名前が出たり、電話で話したり、広島やフェスなどで会っていたり、イコラブファンでも知っている人は多いかと思います。杏奈と同じくダンスのうまいメンバーとして知られ、showroomでイコラブの曲を歌ったこともあったと記憶します。

 

またSTU結成当初、さっしーがメンバー兼劇場支配人として兼任(2017年2-11月)していたのですが、時間的にあまり活動できなかったのと、キャプテンの岡田奈々が非常に熱心にメンバーと関わっていたので、HKT専任(とイコラブのP)に戻ったこともあり、指原PとSTUも(メンバーだけでなく現支配人の山本氏とも)それなりのつながりがあり、それが今回の選曲に関係しているのかもしれません。

 

今回の出来事は、どちらのファンにとってもよい刺激になると思いますし、杏奈の夢である広島でのライブやコンサートにもつながることではないかと思います。

杏奈は1/13のshowroomで、自分たちはこれまで48グループや46グループの楽曲をカバー「させてもらう」立場だったから、今回こうやってSTUさんがカバーしてくれて、しかも公演曲なのでこれから何度もやってもらえるのはありがたい、と言ってました。

 

1/13の指原Pのtwitterより。

「手遅れcaution」STUのみんながカバーしてくれました!嬉しいです!なぁちゃんありがとう! 

 

どっちがいいとかじゃなくて、こうしてカバーしてもらえる存在になれたということを喜べるファンの皆様だといいなと思っています オリジナルがよくなければカバーしてくれる人もいないわけですし 

 

感謝です

https://twitter.com/345__chan/status/1216381378331168771

 

(*1) AKBグループの劇場公演は、国外も含め、秋元康が過去に書き下ろした公演を他グループが再演する「おさがり公演」か、AKBがやっていた有名人プロデュース公演のようなシングル曲や公演曲からセットリストを作ったオムニバス公演(今回のSTUはこれに該当)があり、公演は基本16人で行なわれます。明確な物語や主人公はないが大まかなテーマや流れがあるレビュー形式で、全員曲、ユニット曲(ソロも含む)、MC(自己紹介、ユニット後、8人ずつのトーク)、アンコール3曲など定型の構成があり、基本、本編は13曲ぐらい(11〜14曲)。ほかに開演前の前座(研究生によるオープニングアクト)がつく公演もあります。

(*2) 追記。1/18のSTU48選抜コンサート(TDCホール)にて、新キャプテンに今村美月(みちゅ)、副キャプテンに福田朱里を岡田奈々が指名。岡田奈々自身はSTUとの兼任続行を表明した(AKBグループ間の兼任制度は彼女以外は実質的に廃止状態にある)。

 

(2024追記) 24/3/31、今村美月卒業コンサート(広島国際会議場フェニックスホール)において「手遅れcaution」がセトリの1曲として歌われました。みちゅ=衣織ポジ、「慟哭、警報、、、」とアカペラで歌い出すオリジナルバージョン。

 "思い出の楽曲" ブロック4曲の1つとして "私の歌を皆さんに認めてもらった曲" でSTU人生の中で思い入れのある曲、と公演中の映像で本人が紹介していました。