風に落とされる花ビラを
追わないで、少女よ
伝えたい話があるのに
伝えられない人がいて
途絶えない旅路を歩みだしているのだから
風が花弁を戯弄しているように見えても
悲しまなく怒ることもしないで、少女よ
はなれていく人も残された人も
消せない運命の線の上で焦がれる思いで
踊りながら惰弱な心だけを怨望しているだけだから
そして花弁がすべて落ちて風も去ったその日に
振り向いてみて、少女よ
青い水柱が空を青々しい舞で立ち上がり
希望に満ちたその木々らの陰が押し寄せてきたら
そのように独り孤独に染めていくのだと離別に慣れて忘れていくのだから
そして再び季節が来てまた去って行っても
痛心で悲しんで超然して、少女よ
散り花で花筏を出して
風が揺らすままに花波をのって時を漕いで
消せなかった運命の線の上で再びあって焦がれていこう
花言葉:焦がれる思い