試合後、ワンバックが、こんなコメントを出した。


「いつもとは違う、何かが、日本を後押ししていた」



美女GK ホープ・ソロも


「何か大きな力が、日本を見方していたと感じた」



やはり、アメリカも、そのことを感じながら、闘っていたんだ。



澤の、決勝戦前日の、母親とのリラックスした会話がTVに流れた。


「なぜか、明日は負ける気がしないんですよ。


ワールドカップのトロフィーをこう掲げてる


絵が浮かぶんです。」




詳細に勝った時のことをイメージし


前日に、すでに、優勝したことを、リラックスして、楽しんでしまっている。



まさに、お手本を、絵に描いたような、メンタルトレーニング




アメリカに、25戦して、一度も勝ってないのに


何故か、負ける気がしない、日本人も多くいたのではないか。




澤が、かつて、チームメイトに言った泣かせる言葉


「辛くなったら、私の背中を見て」



宮間の正確なキック


宮間の足が、どれだけチャンスを作り出したか。


澤は別格としても、この宮間がJAPANにいなければ


絶対、優勝出来なかった。これは断言できる。



最後の、澤のミラクルシュートが、何故入ったのか。



これも謎である。



そのコーナーキックを蹴る時、宮間が一瞬、空を見た。


これも不思議な行動だった。


澤にピンポイントで合わせる、得意のニアサイド。


動く敵の布陣と、澤のポジションを頭に入れて計り


それを敵に見抜かれないように蹴る。


あの緊迫した場面の、この一連の動きの中で、


空を見上げる、という所作は、やはり理解できない。


あのミラクルシュートにしても


アメリカ19番のディフェンスは、素晴らしい動きだった。


最初は、澤に半身、先に出られたが


あの短い距離の中で、すぐに追いつき


最後は、アメリカ選手の伸ばした足の方が、前に出ていた。


それなのに、


あの厳しいマークの中で、何故、先に澤の足に当たって


宿敵、ワンバックの胸に当たって、ゴールに飛び込んでいったのだろうか。



やはり、何度も書いているように


あのゴールがあったから、日本が勝てたのではなく


日本が、最後は勝つために、あのゴールがあったのだ。



それにしても、宮間は、表彰台でも、一番端に立ち


帰国後の、TV出演にも、ほとんど出ず


岡山のクラブチームの土のグランドで、黙々とボール集めをしている。




他の選手が、TV番組に引っ張り回されている中、


「浮かれて、練習を疎かにしたら、オリンピック予選に勝てないぞ!」


と、宮間が言ってる気がした。