第27回大阪中国人強制連行受難者追悼会が開催された。

20/13(日)、大阪港天保山の追悼記念碑“彰往察来”前で、第27回大阪中国人強制連行受難者追悼会が開催された。

大阪中国人強制連行受難者追悼実行委の桜井秀一 事務局長の開会挨拶、同実行委代表の冠木克彦弁護士、来賓の薛剣中国総領事の挨拶に続き、各参加団体代表の挨拶があった。

この後、参加者全員で、犠牲となった86名の受難者に黙禱を捧げ、“彰往察来”碑に献花を行った。

 中国人強制連行受難者の犠牲の元凶となった日本軍国主義の中国侵略戦争を押し止めることができなかった日本人としての責任を痛感し、再び侵略戦争の誤りを許さず、日中友好を進める決意も新たに、私も“彰往察来”碑に花を手向けた。 (報告:伊関)

毎日新聞(10/25夕刊掲載)同電子版:下記URLをクリックしてご覧ください


開会挨拶 櫻井秀一事務局長(左)

冠木克彦代表(挨拶全文後掲)


薛剣総領事(挨拶全文後掲)

献花


第27回 大阪中国人強制連行受難者追悼会  
代 表 挨 拶
              2024年10月13日
        大阪中国人強制連行受難者追悼実行委員会
         代表    冠  木  克  彦

本日は第27回大阪中国人強制連行受難者追悼会に御参列いただき心より敬意を表します。また、本日は、中華人民共和国大阪総領事様の御参列をいただきました。心から御礼を申し上げ、後に御挨拶をいただきます。
 さて、この追悼会も27回を数えることになりましたが、最近、日中労働者交流協会から、この冊子「南京に『日中不再戦の誓い』の碑を建てて」が出版されました。私はこれを読み、日本軍国主義のすさまじい中国侵略により殺戮・強奪等筆舌に尽くしがたい被害を加えられた中国の人達と、加害国民である私達がいかにして信頼と友好を作り上げてきたか、その歴史を詳しく知ることができました。中国は1972年9月29日調印された「日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明」以来、日本軍国主義と日本人民を明確に区別して友好を広げ深めていただいてきたことに心から感謝を申し上げたいと思います。
 そして、私達日本国民側は、政府の冷たい仕打ちに屈せず、労働組合を中心として、自主的に中国人民との信頼関係を作り上げてきたことを確認できます。日中国交回復がなされた1972年9月、北京に到着した田中角栄首相は「私は、長い民間交流のレールに乗って、本日、ようやくここに来ることができました」と語りました。
 日中友好の主役は私達民衆であることを確認することができると思います。
 ところで、私達の意思とかけ離れたところで、日中間を離反させ、対中国に対する嫌中意識をあおり、台湾有事などとありもしない危機意識をたきつけて、再び軍事的挑発をしようとする勢力がうごめいています。
 このような動きに対し、私達は、日中間には安定的な発展と未来を切り開く、「日中共同声系」(1972)、「日中平和友好条約」(1978)「平和と発展のための友好協力パートナーシップの構築に関する日中共同宣言」(1998)、「『戦略的互恵関係』の包括的推進に関する日中共同声明」(2008)という4つの重要な基本文書が日中間でとり交わされているということを声を強くして主張し、日中間自体には何ひとつ戦争の火種になるものはなく、問題は、ただ一つ、アメリカが日本を先兵としてこき使おうとして軍事的要求を強めていることをくりかえし批判しなければなりません。
 私達の追悼実行委員会の活動は、ささやかな活動ではありますが、その「心」としては、広く、大きく、そして、穏やかな、日中友好の活動です。可能なかぎり、当初結成した頃のように労働組合に深く浸透し、多くの支援をいただきたいと考えております。今後とも御支援のほどをお願いし、代表挨拶といたします。
 ありがとうございました。



第27回大阪中国人強制連行受難者追悼会での
薛剣総領事の挨拶

友人の皆様、ご来賓の皆様
こんにちは。中国駐大阪総領事の薛剣です。本日、私たちはここ、「日中友好の碑 彰往察来」碑の前で厳かに集い、ともに死者を追悼し、平和に願いを捧げます。改めまして、中国駐大阪総領事館を代表し、第二次世界大戦中に大阪に強制連行され、労働を強いられた86名の中国人受難者たちに深い哀悼の意を捧げます。また、長年にわたり追悼活動に尽力しつつ、中日平和友好のため奔走し、声を上げてこられた皆様方に心からの感謝と敬意を表します。
周知の通り、1930年代、日本軍国主義は侵略戦争を発動し、中国人民に重大な災禍をもたらしました。80年前、1200人以上の中国人が大阪に強制連行され、非常に劣悪な環境下で過酷な労働を強いられ、うち86人が命を落としましたが、これはその悲劇の一つの縮図に過ぎないものです。第二次世界大戦中、合わせて4万人近い中国人労働者が日本に強制連行され、日本軍国主義による残忍な搾取や奴隷的酷使という迫害に遭い、約7000人の労働者が死亡しました。この悲劇から1世紀近くが経ちますが、そこから得られた戒めは忘れ去られるべきではなく、それは歴史を心に刻み、平和を大切にしていかなければならないことです。
日本にはいつもどこかに歴史の直視や責任の反省をしたがらず、戦争の罪行を弁解し、侵略の歴史を翻そうとする人がいます。彼らが深い「被害妄想」に陥り、中国を「これまでにない最大の戦略的な挑戦」、さらには「脅威」と見なし、再び軍事拡張の轍を踏むことで「絶対安全」を実現しようと企んでいることは、懸念すべき事態です。私がここで、はっきりと皆様に申し上げたいのは、中国は決して揺らぐことなく平和的発展の道を歩んでいくということです。先日開かれた重要会議、中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議でも、中国が揺るぎなく独立自主の平和外交政策を遂行し、平和で安定した国際環境を守り、人類運命共同体の構築を推進していくことが改めて強調されました。これは中国が世界と交わした固い約束なのです。
中日関係は今再び、どう進むべきかの選択に迫られる重要な岐路に立たされています。歴史に正しく向き合えるかどうか、それは中日関係発展の政治的前提と根幹に関わってくる問題です。中国は今まさに揺るぎなく平和的発展の道を前進しているところで、日本は歴史の岐路において、誤った道を踏むべきではありません。日本には、歴史の事実と正面から向き合い、歴史の教訓を汲み取り、中国と手を携えて人類運命共同体を構築し、両国の平和・友好の明るい未来を切り拓いてもらえることを願っています。
友人の皆様
「日中友好、彰往察来」、「日中友好」は私たちの努力目標であり、「彰往察来」は友好を実現するための前提です。歩んできた道を正しく見つめられてこそ、これから進むべき方向をより良く考えることができます。中日両国の2000年以上にわたる交流の歴史が、平和・友好・協力こそ両国の唯一正しい付き合い方だと教えてくれています。両国関係が困難に遭遇する今、私たちはなおさら理性を保ち、自信を固め、堂々と友好の旗印を高く掲げていく必要があります。本日私たちがここに集うのは、歴史の記憶を呼び覚ますことはもちろん、それ以上に、平和共存や世代友好を堅持する私たちの決意と自信を、世界中の人々に伝えるためでもあります。私たちが歴史に正しく向き合う姿勢で、平和友好の誉れ高い伝統を発揚しながら、「敬隣永安」を堅持し、信義を重んじて約束を守ることさえできれば、中日友好は必ず実現できる!私はそう信じています。ありがとうございました。